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SNB措置の効果検証と欧州債務懸念の根強さ

為替千里眼、昨晩は株式市場が大幅下落となるなか、ドル円が久々の水準となる77円Highまで上昇するなど、リスクオンなのかオフなのか、チグハグな状態が続き、難易度もまた一段と高まったような状態です。昨日のロンドンタイムから欧州ソブリン懸念の高まりなどを背景に、リスク回避の動きが先行しておりましたが、SNBの一件で欧州クロスも大荒れ、SNBに続きBOJも同様の措置を取るのではないかという期待感もあってドル円は上昇、海外でもロングが相当に構築されたとの話が聞かれます。

一方の株式市場は、欧州債務懸念の再燃でダウが一時200ドル超の下落幅となり、リスク選好の米債買いの流れが台頭しておりましたが、ISM非製造業の強めな結果、それを受けた株価の下げ幅縮小などを背景に、米10年利回りは前日比フラットの1.98%まで戻しました。ただ、株価下落を受けたストレートの下落も顕著で、SNBの発表を受け急伸したユーロドルは、結局SNBの公表前の水準を下回るレベル1.40割れまで反落、ケーブルも1.62のDayHighから1.60割れまで急落しております。今回のSNBの措置により、安全資産としての代替資産として独連邦債への買いをさらに加速させるとの見方も浮上しているようで、足許のギリシャ、イタリアなどユーロ圏債務問題への懸念は相当に根強いと判断した方が良さそうです。

さて、今回のSNBの措置により新たな課題が付されたような感じで、SNBと同様に本邦サイドも何らかの積極的な措置を取るか否か、というテーマが生じております。今回のSNBの措置に関しては、ご周知のとおり対ユーロでのレート水準に下限(1.20)を設け無制限に介入するという内容で、簡単に言えばSNBがユーロ買い・スイス売りを無制限に行うということです。この無制限と言う言葉が妙に重く感じてしまうのですが、SNBがスイスの無限の売り手(当然ですが)となり、民間金融機関が無制限にスイスを買い続けなければならないということになりますので、逆に言えば民間金融機関がこれ以上フラン預金を持ちたくないと考える規模が、この無制限介入の限度だとバークレイズは報じておりますが、今回の大胆な措置が成功かどうかは微妙なことろで、短期的なスイス高阻止という目的は達成されるものの、SNBは潜在的に信認失墜という代償を負わなければならないかもしれません。

このSNBの件に関しては、改めて取り上げたいと思います。

昨晩のNYでのマクロに関して、ISM非製造業が市場予想51.0に対して53.3と健闘いたしましたが、目先の市場のテーマが欧州サイドに移行しているため、株価反転の手掛かりにはなりましたが、市場全体のセンチメント改善までには至らなかったのが実情です。内訳を見ますと、新規受注が+1.1pの52.8、仕入れ価格が+7.6pの64.2、そのた輸出受注などの伸びが顕著だった一方、雇用指数は-0.9pの51.6、生産活動は-0.5pの55.6と50こそ下回らなかったものの、一定の鈍化となっております。今晩はベージュブックの公表となりますが、8日にはバーナンキ議長の講演も控えており、次回FOMCにおける追加的な緩和措置に対するなんらかの手掛かりが得られるかどうかが焦点で、現状市場で一番可能性が高いと見られている「ツイストオペ」(詳細は「艶女トレーダー」のQE3記事をご参照下さい)の期待感が一段と高まるかどうかに注目したいところです。

現状、東京株は大幅反発、午前中の豪GDP2Qも予想を上回る結果で、昨晩大きく値を崩したストレートは概ね反発しているような状態です。この後のロンドンでは、英・独鉱工業生産など足許の景況感を示すマクロが公表されますが、現状はやはりマクロ以上に欧州債務懸念の問題が支配的かと思われますので引続き戻り狙い、ただ昨晩の急落を考慮しても38.2%水準となる1.42手前くらいまでの戻り余地はあるかもしれませんので、現状の株式等の地合いを窺いつつ、打診的にショートメイクするようなイメージです。今日は再びドル円が軟調に推移しており、現状は77円割れ目前まで鈍化しておりますが、4hの短期サポート、BBのエキスパンション、モメンタムのトレンドが崩れていないところなどを考慮しても、77円Lowが押し目かな?っという感じではありますので(割れても76円Midですし・・・)、こちらもロング興味で見ております。

では、午後も頑張りましょう!

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