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- 2011年08月21日 18:07
昨年のジャクソンホール前後の動きとの対比では・・・?
為替千里眼、あいにくの雨模様の週末となってしまいましたが、マーケットも相変わらずの雨模様、週末のNY株が再び大幅下落となったことで、明けの東京市場の動向も懸念が強まるところではあります。為替市場は引続き下値リスクを燻らせながらの停滞様相となっておりますが、株式市場がこのまま下落続きとなれば、本邦当局も黙認し続ける訳にはいかないと思いますので、積極的な追加緩和姿勢は実弾などの円高阻止に出ることは容易に想像できるところではありますが、根本的な問題である米景気見通しの悪化、欧州ソブリン懸念の拡大において解決の糸口を見つけられない限り、その効果も限定的に留まる可能性が高いという状況です。市場参加者もイレギュラー的な協調行動に警戒しながら、引続き円・ドル・スイス・ゴールドといった回避資産への需要を高めるものと思われますが、実際にチャート的には鮮明なドル買いには至っていないところがまた悩ましいところでもあります。
さて、その問題の解決の糸口となる米経済見通しについてですが、今週は4-6月期のGDP改定が公表されるところで、既に7-9月期のGDPが果たして好転するか否か、市場では様々な憶測が飛び交っているところではあります。現状の7-9月期の初動を見る限りではとても下半期にマクロが好転し、経済成長が加速するとは思えないところではあり、Fedの公式見通し予想も徐々に下方改定に迫られるのではないかと思われます。肝心の金利見通しについては、今年6月にQE2が終了してからというもの、利回り水準は上昇するところか一段と低下している状況であり、市場予想の中心値は現在2011年末で2.20%程度に過ぎません。これまでFedは、2011年下半期には成長が急加速するといった見方を示しており、GDP成長率は3.0〜3.5%程度と非常に強気な見方を示してきておりましたが、今回債務上限引上げ協議を巡る政治的な紛糾、そして長期に渡る財政再建を控えていることで経済成長は一段と緩慢となり、市場はそのことを急激に織り込んだことが、米債選好を一段と強めたものと思われます。
タイミング的に、欧州銀行のエクスポージャーの問題、そして独仏でのユーロ共同債の導入の否定、EFSF拡大の見送りなどを背景とする市場の失望なども相まったことも米債選好を後押しする結果となってしまったこともありますが、現状の利回り水準が足元のファンダメンタルズに照らし合わせて適正かどうか、と言う点ではありますが、現状の成長率およびインフレ率等を勘案すると、金利市場はやや悲観的に織り込みすぎている側面もあり、これは市場が今週末に予定されているジャクソンホールでのシンポジウムでFedバーナンキ議長が追加緩和について言及することを期待していることを意味するのではないかと思われます。これは非常に難しい問題ではありますが、FOMC声明では既に時間軸効果の強化を発表している一方で、金融政策を一段と緩和的にするための措置を講じる用意があることが表明、この後者の積極的な措置に対して市場は追加緩和(QE3)と解釈し、それを織り込んでおりますので、当然ジャクソンホールで追加緩和に言及しないようなことがあれば、株式市場は失望的な下落、債券市場も急激にアンワインドが起こる可能性が高いと言えます。
USDJPY Daily(2010/8)
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単純対比とは行かないと思いますが、昨年のジャクソンホール講演前後の動きを見てみますと、2010年8月のFOMC後、26日のジャクソンホール講演までに、10年利回りは2.83%から2.48%まで低下、S&Pは-7.0%程度の下落、VIXも22%台から27%台まで上昇しているところを踏まえると、値幅こそ異なりますが昨年と近い動きとなっていることが分かります。ドル円に関しても8月のFOMC後の86円Midレベルから、その月末には84円アラウンドまで下落しており、ジャクソン後は一時86円手前まで急反発しておりますが、その後は再び急落となり9月中旬には83円Lowまで下落し、6年半ぶりの介入に至った経緯があります。昨年のジャクソン後の10年利回りは、2.49%から2.65%まで急騰しておりますが、ドル円同様その後は再び回避動意を背景に利回りは低下しておりますので、今年も同様の動きを辿るとすれば、財政政策の見通し不透明感などを背景に具体的な追加緩和の言及はなされず、短期的に利回り等が上昇し、ドル円が一旦反発したとしても、再び回避動意が台頭するシナリオが一番可能性が高いような気がします。
ただ、現状は欧州も含め世界的な景気後退懸念が強まっているところでもありますので、なんらかの協調行動に言及がなされる可能性がありますので、バーナンキ議長の講演のみならず、その4時間前となるトリシェ総裁のジャクソンホール講演にも注目しておいた方が良いかと思います。
では、今週の主要材料と展望はこの後の更新で取り上げたいと思います。
さて、その問題の解決の糸口となる米経済見通しについてですが、今週は4-6月期のGDP改定が公表されるところで、既に7-9月期のGDPが果たして好転するか否か、市場では様々な憶測が飛び交っているところではあります。現状の7-9月期の初動を見る限りではとても下半期にマクロが好転し、経済成長が加速するとは思えないところではあり、Fedの公式見通し予想も徐々に下方改定に迫られるのではないかと思われます。肝心の金利見通しについては、今年6月にQE2が終了してからというもの、利回り水準は上昇するところか一段と低下している状況であり、市場予想の中心値は現在2011年末で2.20%程度に過ぎません。これまでFedは、2011年下半期には成長が急加速するといった見方を示しており、GDP成長率は3.0〜3.5%程度と非常に強気な見方を示してきておりましたが、今回債務上限引上げ協議を巡る政治的な紛糾、そして長期に渡る財政再建を控えていることで経済成長は一段と緩慢となり、市場はそのことを急激に織り込んだことが、米債選好を一段と強めたものと思われます。
タイミング的に、欧州銀行のエクスポージャーの問題、そして独仏でのユーロ共同債の導入の否定、EFSF拡大の見送りなどを背景とする市場の失望なども相まったことも米債選好を後押しする結果となってしまったこともありますが、現状の利回り水準が足元のファンダメンタルズに照らし合わせて適正かどうか、と言う点ではありますが、現状の成長率およびインフレ率等を勘案すると、金利市場はやや悲観的に織り込みすぎている側面もあり、これは市場が今週末に予定されているジャクソンホールでのシンポジウムでFedバーナンキ議長が追加緩和について言及することを期待していることを意味するのではないかと思われます。これは非常に難しい問題ではありますが、FOMC声明では既に時間軸効果の強化を発表している一方で、金融政策を一段と緩和的にするための措置を講じる用意があることが表明、この後者の積極的な措置に対して市場は追加緩和(QE3)と解釈し、それを織り込んでおりますので、当然ジャクソンホールで追加緩和に言及しないようなことがあれば、株式市場は失望的な下落、債券市場も急激にアンワインドが起こる可能性が高いと言えます。
USDJPY Daily(2010/8)
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単純対比とは行かないと思いますが、昨年のジャクソンホール講演前後の動きを見てみますと、2010年8月のFOMC後、26日のジャクソンホール講演までに、10年利回りは2.83%から2.48%まで低下、S&Pは-7.0%程度の下落、VIXも22%台から27%台まで上昇しているところを踏まえると、値幅こそ異なりますが昨年と近い動きとなっていることが分かります。ドル円に関しても8月のFOMC後の86円Midレベルから、その月末には84円アラウンドまで下落しており、ジャクソン後は一時86円手前まで急反発しておりますが、その後は再び急落となり9月中旬には83円Lowまで下落し、6年半ぶりの介入に至った経緯があります。昨年のジャクソン後の10年利回りは、2.49%から2.65%まで急騰しておりますが、ドル円同様その後は再び回避動意を背景に利回りは低下しておりますので、今年も同様の動きを辿るとすれば、財政政策の見通し不透明感などを背景に具体的な追加緩和の言及はなされず、短期的に利回り等が上昇し、ドル円が一旦反発したとしても、再び回避動意が台頭するシナリオが一番可能性が高いような気がします。
ただ、現状は欧州も含め世界的な景気後退懸念が強まっているところでもありますので、なんらかの協調行動に言及がなされる可能性がありますので、バーナンキ議長の講演のみならず、その4時間前となるトリシェ総裁のジャクソンホール講演にも注目しておいた方が良いかと思います。
では、今週の主要材料と展望はこの後の更新で取り上げたいと思います。



