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ユネスコ記憶遺産と拠出金

ユネスコ(国連教育科学文化機関)の世界記憶遺産制度の改善を求めて、馳文部科学大臣が、今月6日に、パリのユネスコ本部で、事務局長と会談し、ユネスコ総会で、「記憶事業の健全な発展のため、統治や透明向上を含む改善を早急にする必要がある」と演説しました。

ことのおこりは、中国がユネスコの世界記憶遺産に「南京大虐殺の記録」を申請し、ユネスコが登録したことで、国際問題になっています。

日本政府は、南京で民間人が日本軍に殺害されたことは認めながらも、今回の登録に「犠牲者30万人以上」という未確定の数字が記された資料が含まれていることなどから、中国によるユネスコの政治利用だと反発しています。

そして、菅官房長官は、ユネスコが「中立、更生であるべき国際機関として問題がある」として、日本が国別で第2位の分担金や拠出金について、支払い停止を含む見直しの検討にまで言及しました。この世界遺産は、歴史的な文書、絵画、音楽、写真などの保存促進を目的に1992年から始まりました。

登録は2年ごとで、現在の登録数は348件。国際条約に基づく世界遺産や世界無形文化遺産とは異なり、ユネスコの事業、ということです。

日本は、第2次大戦後のシベリア抑留の資料を申請して、今回、記憶遺産に登録されました。これには、ロシア側も資料収集に協力した、ということで、こうした協働が、求められるあり方だと思います。中国政府の30万人以上と断定してアピールする姿勢にも問題がありますが、共同研究を続けるなど、日本も努力していく必要があると思います。

分担金などを拠出しない、などと脅しをかけるのでは、先進国として国際貢献をしていくべきなのに、それに反すると思います。

昨日10日、菅官房長官は、「ユネスコの組織の中に、外務、文部科学両省と連携しながら人材を出していくべきだ」と述べたと報じられています。日本は、ユネスコには、松浦前事務局長を派遣するなど、人材派遣でも支援を惜しまず、その過程で日本とユネスコとの良好な関係が築かれてきています。そのように、人材の面でも積極的に関わることで、よい関係を築く努力をすべきだと考えます。

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