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インフレ兆候なし、景気後退兆候あり・・・引続き80円割れバイアス継続か?

みなさん、こんばんは!
為替千里眼、今週も1週間お疲れ様でした。週末も相変わらずの激動展開ではありましたが、引続きストレートが続落、回避動意を背景としたドル買戻しが優勢となった1週間ではありました。昨晩も円買いドル買いの展開ではありましたので、ドル円こそ80円Highと引続きコンフォートレンジに留まっておりますが、ストレートは軒並み大幅下落で、ユーロドルはNY手前まで1.43手前付近で推移していたものの、終わってみれば1.41割れ、1.63から1.61Midまで下落するなど、容赦ないと言っても過言ではないくらいの下げ幅に見舞われました。

ギリシャを筆頭とした債務再編懸念が依然として燻っており、昨晩は独紙が「EUおよびIMFがギリシャ債務再編で合意の用意」と報じられたこと、一部の周縁国の銀行が格下げされたことなどを背景にユーロを中心に大きな下落に見舞われました。これに加え、回避的動意を背景に安全資産となる債券にシフトしたことで利回りも下落、原油こそ下落には見舞われませんでしたが、コモディティ関連も反発しなかったこと、株価が100ドル超の下落となったことなど、総じてリスクオフの週末となったことは、明けの東京株の大幅下落懸念、そしてドル円の80円割れリスクは依然として蓋然性が高いと見ておくのが無難かと思います。

昨晩のドル円は一時80円Midも下抜けましたが、終わってみれば80アラウンドといつもの水準に戻っております。ただし、チャート上では雲下限割れ、モメンタムのトレンド割れ、そして株価下落懸念、日米金利差縮小など、ドル円が反転上昇する要因は依然として乏しいので、特にストレートの下落が顕著となっている地合いでは、クロスの大幅下落に注意すべきで、一段のクロス円下落に至った際には、クロスの投げを主導としたドル円の道連れ下落というのも十分に考えられるところではありますので、その点もまたシナリオとして想定しておくべきかと思います。

CFTC IMM positions(May 10, 2011)
JPY:Long36,100  Short23,046
EUR:Long98,054  Short36,607
GBP:Long41,368  Short23,250
CAD:Long42,698  Short 5,495
CHF:Long27,905  Short11,569
AUD:Long72,871  Short12,550
NZD:Long22,828  Short 9,114

※先週データはこちら

お気付きのとおり、あっというまに円の売り越しは終了し、再び買い越しの状態(ネットロング)となってしまいました。ロングは約1.6万枚増加、ショートは約1.5万枚減少、延べ3.0万枚以上のロング増加となりますので、水準そのもの以上に再び円選好の地合いが強まったものと思われます。

もちろん、今週のベースはドルの買い戻しでしたので、その地合いの中でも円だけはロング拡大している状況を踏まえると、単に回避動意だけのお話だったのか、いささか違和感を感じる部分ではありますが、ユーロもネットで3.8万枚程度ロング減少、その他ストレートも軒並みロングが減少しておりますので、こちらは単に持ち高調整が加速しているだけもしれません。ただし、依然としてロングの水準は高水準でありますので、特にユーロを筆頭とした欧州通貨の下落余地は残存で、来週月曜日の欧州財務相会合でのギリシャ救済に関するなんらかの決定が下げ止まりのきっかけとなるのか、一段のロング解消のきっかけとなるのか、その点をしっかりと見据えたうえで、来週の動意に備えたいところではあります。

USDJPY Daily


US10Y Treasury Notes


ドル円は引続き下方向のバイアスが継続しており、均衡表の雲下限付近での攻防が続いています。雲割れ前後は揺り戻しも激しいので、一方向に下抜けるかどうかは分かりませんが、先週末のNY株、利回りの低下諸々を考えると引続き80円Low、日経平均の下落を考えると80円割れのリスクも想定しておくべきかと思います。その10年債利回りのほうですが、こちらもFedの長期的緩和策継続観測および足許の回避動意を背景に、下方向のバイアスは継続しておりますが、ここから一段の利回り低下に至るかどうかは少々懐疑的で、かなりオーバーシュート的な低下のように見受けられます。

昨晩発表の米CPIに関しましては、概ね市場予想通りの結果となり、広範なインフレ上昇に見舞われ、早期引締め開始に迫られているような兆候は見られませんでした。Fedが重要視しているコア値も+1.3%と予想通りの結果、輸入物価とPPIが押し上げられていただけに、もう少しインフレバイアスが強まっているかと思いましたが完全に肩透かし、原油高を背景とした個人消費意欲の圧迫も懸念されたところではありましたが、幸いU-Michは2月以来の高水準となり、強弱マチマチの結果となりました。燃料や食料品の価格上昇で実質所得の低下が依然として続くなか、一段と景気回復への道筋が不透明となってきておりますので、今後も予断を許さない状況が続くものと思われます。株価が引続き堅調さを維持するのか、景気後退懸念を背景に後退するのか、この辺も重要な鍵となることは明らかなので、来週もまた気を引き締めて行きましょう!

今週もありがとうございました。

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