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英インフレレポートの焦点とポンド戦略

みなさん、こんばんは!

為替千里眼、引続き方向感を決めかねた右往左往の展開に市場参加者も翻弄されているような気配の今日のマーケットですが、ドル円は東京タイムでのDayLow80.20を起点に一時的に反発、ロンドン序盤では一時80.90付近まで上昇するなど、81円乗せからのロング追従を身構えるべく水準まで上昇したものの、結局その後はフォローなく80円Midまで反落。ユーロドルも引続き1.43Midで一進一体の攻防となっております。ロンドンの動きは引続き調整の範疇といった感が強かったのですが、依然としてロンドンでの主材料はギリシャ関連の話題でもちきり、今日はギリシャ向けの新たな支援策が間もなく纏まるといった報道までなされるなど、ギリシャのリストラクチャリング観測はEUやECBの否定コメントにも関わらず日増しに高まっているように思います。現状、今日の東京株は3日ぶりの反発、ダウ先は現状+50ドル弱で推移しておりますので、地合いそのものは悪くないかと思いますが、引続き主要材料に乏しいことから、こうした思惑や観測に振り回されやすい状況が続く可能性が高いかもしれません。

さて、この後は米輸入物価、そして3年債入札などに注目が集まりますが、輸入物価等のインフレ指標を持ってしてもFedの金融政策方針は年内不変といった思惑が強いためこれら材料に影響は限定的、逆にギリシャ懸念で高まっている安全資産へのシフト意欲が、今晩の債券入札にどの程度影響を及ぼすかのほうが気掛かりでもあります。

それ以上に気掛かりなのが明日の英インフレレポートです

ご周知のとおり、明日は四半期インフレレポートの公表を控えるBOEではありますが、GDP-1Qは+0.5%と市場予想通りの結果となったものの、実は数値以上に悪かったという見方もあり、当初5月6月利上げという強気な予想が、徐々に8月9月予想という先送りの予想を打ち出す参加者が増えてきている点は相当にネガティブファクターではあります。個人的にも1QGDPの結果を見据えたうえで5月ないしは6月利上げに踏み切るという予想をしておりましたが、今回の1QGDPの+0.5%という数値が、前期-0.5%という悪化からの自立反発という後押し要因、そして前期の悪化は悪天候によるものだとしておりましたので、天候が回復した1-3月期はそれ以上に押し上げ効果が働くはずで、+0.5%という数値が果たして強かったかどうかと言われると、正直厳しいものがあります。

BOEのスタンスは、インフレ警戒は間違えないのですが、足許の英経済の基調的な伸びが利上げに耐えられるかどうかを見極めている最中、として捉えることができ、先日ギーブ副総裁が利上げについて容認したことは非常に心強いところではありますが、残念ながら足許のマクロはその利上げ観測を後押しするような結果に見舞われておりません。特に消費者信頼感については、統計開始来3回しかない水準まで低下しているのが実情ですので、6月利上げの可能性は一段と低下、そして明日のインフレレポートにおいてどのようなスタンスを示すこととなるかが争点となります。過去の例で見る限り、BOEはインフレレポート公表月に政策変更を行うケースが多かったものの、今回は利上げなし、インフレ率が持続的に目標を上回っているにもかかわらず、現在の緩和的な政策スタンスが適切だと考えている理由がこのインフレレポートにてある程度見えてくるかもしれません。

GBPUSD 4hour

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インフレレポートでは、MPCによるインフレ率見通しやインフレ率が目標水準へ戻る時期といった長期的見通し、そしてGDP成長率見通しなどが盛り込まれますが、いずれも悪い方向への見通し変更(インフレバイアスの強まり、そして成長率予想の下方修正)がなされる見込みで、利上げを先送りにすることによって一段と市場からの不透明感が高まるリスクを内包しております。既に相当前からBOEは「インフレ率は原油高が背景で中期的には適正水準に戻る」といった主張を貫き通しておりますが、一向にその気配は感じられず、結局利上げを余儀なくされるというのがメインシナリオではあります。今回のインフレレポートでは再び短期インフレ率見通しの引上げは明らかで、これが市場にとって利上げ観測に繋がるかどうかがポンド動向の鍵を握るわけですが、それに対する成長率見通しの引下げがなされるとなると、話は180度変わってきてしまいます。

最終的にテクニカル頼みではありますが、現状のコアレンジ1.63〜1.64をどちら方向に抜けるか、金融政策面ではあまりにも不透明感が強すぎるので、個人的にはテクニカル依存気味で見ております。モメンタム的には上放れを示唆しているようにも見えますので、1.64乗せからのストップエンターのロングというのが無難なようにも見えますが、インフレレポ公表まではまだ時間がありますので、それまではユーロドルのラリーで楽しんでおきたいと思います(笑)

では、この後も頑張りましょう!

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