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30代中盤を過ぎたフリーランスの生存戦略 年収800万をどう楽しくもらうか

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中川淳一郎の野郎が、良いことを書いている。

30代中盤を過ぎたフリーランスは果たしてどうやって生きていけばいいのか真面目に考えてみますね - おはよウサギ!
http://jnakagawa.blog.jp/archives/1044474253.html

色々と考えさせられた(いかにも、意識高い系が書きそうなことを書いてみる)。

いや、本当に。この「30代中盤を過ぎたフリーランスは食えるのか?」というテーマは、自分自身がフリーランスのライター、コンサルタントだった2012年から2015年にかけて、気になり続けていたテーマであった。自分でも「自由な働き方で食べる」みたいなテーマで何度もイベントを行った。

今年は「ネットニュース」に関するイベントをゲンロンカフェで2回行って、超満員な上、内容も大好評だったが(あの会場、出禁になったから2度とやらないのだけどな)、参加者にはネットニュースライターになりたての方も多数いて、こんな私でもベテラン視されているんだと思ったり、みんなどうやって食べていくのかを真剣に考えているんだなと思ったり。

夢を持てる話と、厳しい現実の話を両方しよう。一部、自分語りを含め。

ぶっちゃけ、私が完全にフリーランスだった2012年~2015年(ベンチャーに勤めていた2009年~2012年前半もフリーランスみたいなものだったが)は、めちゃくちゃ稼いでいた。たぶん、同世代どころか先輩含め、周りのサラリーマンに比べると相当、稼いでいたと思う。

ただ、私の場合、きた仕事をがむしゃらに受けること、そして、意地でもその辺のサラリーマンより稼ぐということにこだわっていた。それ自体を生きがいにするというか。だから、稼ぐことを目的化していたようにも思うし、もっと効率よく稼ぐことも出来たように思う。それに疲れてしまって、結局、就職したのだけど。大学院にかよっていた時代でもあり、その頃、ちゃんと勉強に明け暮れなかったことを激しく後悔していたり。

中川が、ライターとして激しく働いていた頃の年収が800万円だったことを明かしている。その話は私もなんとなく覚えていて「ライターってどう頑張っても800万円が限界だぞ」と飲みの席で、私が大手企業を辞めようとしていた頃に言っていたような。

その年収800万円というのは、私達にとって絶妙な数字なわけで。彼が勤めていた博報堂や、私が勤めていたリクルートのように、実力主義で若手にも仕事を任せ、給料もたっぷり払う企業では、20代半ば~後半でもらえてしまう額なのだ。実際、私たちはサラリーマンの頃、それくらいもらっていたわけで。

お給料の最適化は模索され続けているわけだが、大学の同期たちで、ずっと同じ企業に勤めている同期同期たち(これも社会の現実だが、主に男性)は、給料が比較的低いと言われる業界・企業でも、40歳くらいになると、だいたいそれくらいは貰っているわけである。

よく、高収入男性の条件として、反射的に「1000万円」という言葉が出てくるのだが、40男の現実から言うと「800万円」こそ基準なんじゃないかと思う。まあ、これでも同世代全体では貰っている方なのだけど「大学の同期」なんかと比べるとそうなるわけで。

さらに言うならば「800万円」の「納得感」というのを意地らしく競い合っているように思う。つまり、「好きなことをやって800万円貰っているオレ」なのか、「社畜だけど、800万円は稼いでいるからやめられないオレ」みたいな。

いつの間にか、サラリーマンの年収話になってしまった。本題に戻ろう。

フリーランスとして30代後半以降生存できるかどうかは、突き詰めると「使いやすいかどうか」が大事なのだと思う。そして、「使いやすい」と思ってくれる発注主が安定的にいるかどうか、さらにはその人たちが今までの人に依存しすぎているわけではなく、少しずつ増えたり、入れ替わったりしているかどうかだと思う。

スキルが全てだなんて話もあるけど、スキルはある程度あるのが前提であって。それがあっても、仕事が来ない人もいるわけで。「ちょうどこの人なら頼みやすい」「この人ならなんとかしてくれる」と思っている人がいるかどうか、だ。また、別にスキルがなくても、周りを巻き込む力が求められるわけで。そこに気づいていない人はあまりに残念だ。

そして、お金が儲かる法則にはやく気づくべきだろう。ライターなら、自分が前に出なくても著名人の構成作家をやった方が儲かるし。自分の専門分野があったら、その分野について書くのもいいが、コンサルをした方が儲かる。なんだかんだ言って、大手広告代理店関連の仕事に金が動いているなどの法則に気づくべきだ。専門分野の講演なども割はいい。

実際、この世界では「あの人、最近人前に出ていないなあ」「消えたのかなあ」という人は、実は今が一番儲かっていたりする。そういうことに気づかない人はあまりに残念だ。

人前に良く出ている人も、自分が消費されていること、消耗していることを自覚しなくてはならない。自戒を込めていう。だから、私はこれから、前向きな冬眠期間を考えているのだけど。

実際、一見するとコンサルだ、ライターだ、ジャーナリストだと名乗っていても、収益源が実はまるで違っていたり、その収益も全然上がっていなくて、実際はバイトしていたり、諸々、払うべきお金を踏み倒していたり、待ってもらっていたり、実は借金をしていたりということはよくあることだ。こういう人は、家族に何かあった時とか、あるいはそうじゃなくてもちょっとしたキッカケですべてが終わる。あるいは、徐々に人が離れていって、孤立したり。そういう、成れの果て的な生活をしている自分に情けなくなって、会社員をやっている人のように額はともかく安定した収入と家族がいる生活に憧れたり。

だから、そもそも危険な道を歩んでいるということを自覚した方がいい。「◯◯というサイトで書いているオレ」「著書があるオレ」に酔っている場合じゃないのだ。

一方、ちゃぶ台をひっくり返すが、それでもフリーランスで頑張るオレとしてやりたいなら、それでもやるべきだ。この辺は最後は覚悟なのだと思う。

というわけで、中川の野郎たちがやる11日のイベントには行けないが、盛り上がることを祈っているよ。

リンク先を見るエヴァンゲリオン化する社会 (日経プレミアシリーズ) [新書]
常見 陽平
日本経済新聞出版社
2015-10-09

最新作、よろしくね。

・・・こうやって著書を宣伝し続けなくてはならない。これも40男ライターの現実。

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