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イエレン議長が実際に言ったこと

イエレン議長が、議会証言で12月の利上げの可能性があると発言し、注目を浴びています。

 「利上げについて「今後の経済指標がFRBの見込みどおりならば、声明で示した12月に利上げを始める可能性は十分ある」と述べ、改めて利上げの可能性を示唆しました。」(NHK)
   
 各社がそのように報じているので間違いではないでしょうが…では、どの程度の可能性だと考えていいのでしょうか。ということで、イエレン議長が実際に喋った内容をチェックしてみたいと思います。

 
・The economy will continue to grow at a pace that’s sufficient to generate further improvements in the labor market and to return inflation to our 2% target over the medium term, and if the incoming information supports that expectation, then…December would be a live possibility.

「我が国経済は、雇用市場の改善をもたらし、かつ、中期的に2%のインフレ率に引き戻すのに十分なペースで今後も成長を続けるであろう。そして、今後入手されるデータが我々の予想を裏付けるものであれば12月の可能性がある」

・But importantly, we’ve made no decision about it.

「しかし、重要なことは、我々は何も決定していないということだ」
 
・Moving in a timely fashion, if the data and the outlook justify such a move, is a prudent thing to do because we will be able to move at a more gradual and measured pace.

 「もし、データや見通しがそのような動きを肯定するのであれば、時期を失せずに行動することが賢明である。というのも、それによってより緩やかに、しかも規則正しく行動する(利上げをする)ことができるようになるからだ」
 
・We fully expect that the economy will evolve in such a way that we can move at a very gradual pace, and of course, after we do so, we will be watching very carefully whether our expectations are realized.

「我々は、非常にゆっくりとしたペースで行動することとなるように経済は進展するであろうと予想する。もちろん、そうした行動にでた後は、我々の予想が実現するかどうかを注意深く観察することとなる」

 如何でしょうか?

 イエレン議長は、12月の利上げの可能性について言及はしたものの、但し、何も決定はしていないと釘を刺しているのです。

 つまり、今後の進展によっては、柔軟に対応することができるようにしているのです。

 但し、そうは言っても、気持ちとしては、手遅れにならないようにすべきとの配慮も窺われます。

 というのも、早く利上げに着手した方が、金利引き上げのペースがよりゆっくりとしたものになるからと言っているからです。


 利上げしたとしても、心理的には大きな影響はあっても、実際の影響は軽微ではないかと私は予想しています。

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