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FOMC声明分析、ドルの反騰は一段と雨模様に!?

みなさん、こんにちは!
為替千里眼、各通貨とも膠着感というか疲労感が見え隠れする週中のマーケットですが、引続きドル円は82円Low〜Midの攻防、これまで連騰中だったユーロも1.37前後で足踏み状態となっております。昨晩の焦点であったFOMC金利に関しては、金利水準ではなく声明に焦点が注がれましたが、足許のマクロ改善、そして失業率の大幅低下にも拘らず、Fedの慎重姿勢が改めて浮き彫りとなりましたが、債券市場は反落、株式市場も小幅な上昇に留まったのが実情ではあります。通常であれば、Fedの慎重姿勢がQE2の拡大・延長を想起させ、債券および株式市場は反発、利回り低下を背景にドル下落、というのが教科書的な動きではないかと思いますが、実際にはドルは下落しているものの、その他の市場が上昇していない状況で、なんだか掴みどころが見えないのが本音でもありますが、この辺はFedの見解に対して市場が同意を得ていない証左なのかもしれません。

さて、引続きドル円は82円割れリスクと背中合わせとなっておりますが、昨晩は新築住宅販売の好結果を受け一時82円Mid越えに至ったものの、FOMC声明の内容が足許の景況感にくらべ悲観過ぎたこともあり、その後は再び82円Lowまで押し戻されたのが実情です。そのFOMC声明の一言一句は既に報じられている通りではありますが、個人的に一番注目していた2011年の新たなメンバーに反対票を投じる者がいるのかどうか?という部分については、残念ながら全会一致での決定事項となり、反対票を投じ続けてきたホーニグKC総裁のマインドは絶たれてしまいました。声明の内容はある程度前回の内容を踏襲しておりますが、反対票がなくなってしまったことで、個人的にはかなりハト派の内容に傾倒してしまったと判断しております。

声明内容の詳細につきましては後述いたしますが、今回より新たに加わったフィリーのプロッサー総裁、そしてダラスのフィッシャー総裁、両氏のタカ派度合いはある意味ホーニグ総裁よりかはトーンが弱いということになりますので、今後の会合においても反対票を投じる可能性は低く、6月末までのQE2実施はほぼ確定、リスクとしてはQE2延長拡大(QE3)の可能性が高まったという見方ができます。ちなみに、1/27付けのロイター調査では、プライマリーディラー18社のうち、QE2拡大の可能性を想定するのは僅か3社に留まっているとバークレイズは報じておりますが、Fedがこれだけの見解を示しても長期金利を押し下げることができず、時間の経過とともに金利上昇が足枷となってくる可能性もあることから、それに歩調を合わせ、QE3への思惑は強まってくる可能性を懸念しております。

各パラグラフに着眼いたしますと、まず景気判断の部分については、12月の失業率の低下に関してはほぼ評価しておらず、言い回しこそ多少変化を与えましたが、依然として高い失業率に対して予断を持っていない、低下幅ではなくあくまで水準重視というスタンスを明確にしたように思えます。

前回)
失業率を低下させるのに十分ではないペース

今回)
労働市場の状況を大幅に改善させるのに十分ではないペース

家計消費の伸びについては「年末に持ち直した」との言い回しになりましたが、前回が「緩やかなペースで増加している」とのことでしたので、年末商戦の活況については、あまりポジティブに捉えているような印象は受けませんでした。インフレ動向に関しましても「長期的なインフレ期待は安定したまま」という前置きは前回と変わらずでしたが、くくりの部分に関しては若干言いまわしが修正され、引続きインフレは、Fedが整合的であるとみなす水準に比べ幾分低い水準にあり、また「物価安定に向けた進展は失望するほど遅い」と強調しておりました。

前回)
基調的なインフレ指標は下降トレンドを続けた。

今回)
基調的なインフレの指標は下降トレンドを辿ってきている。

上記のように、下降トレンドを辿ってきているという現在進行形の表現を用いておりますので、ディスインフレは進行中、今後も失業率の一段の低下とインフレ率の反転が完全に確認されるまでは、現行の政策スタンスを維持するものと考えられ、QE2の期限となる6月末までにその兆候が見られないようであれば、一段の緩和や延長ということになるものと思われます。ちなみに、QE2 における国債買取につきましては、前回声明では月間約750億USDという購入規模の目安を公表いたしましたが、今回の声明ではその金額規模が外されておりましたので、これが何を意味しているのか、今後買い取りペースを加速させるのか憶測を呼びそうです。

まとめとしてはドルの反発は一段と厳しくなったのではないかと思いますが、個人的には引続きドル円は82円割れを目論んでおりますので、ドル円の戻り高値は叩こうと考えております。

では、この後も頑張りましょう!

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