モバイルバッテリーとしてのプラグインハイブリッド車の可能性

前回は、エネルギー特性やインフラの観点から、「現時点でガソリンエンジン車の対抗馬となり得る可能性が最も高いのはハイブリッド車のみ」ということだったが、化石燃料(ガソリン)を未来永劫使うわけにもいかない。こうした状況を踏まえると、次世代環境車の選択肢としては何が適切なのだろうか。

今ある石油資源を有効に使いながら計画的、かつ段階的に電化に向かうべき


有限資源である石油依存度が問題視されるなか、脱化石燃料を実現できる完全電化に一刻も早く向かうべきなのでは?

『それは間違いないと思います。ただ、石油については以前から「残り30年」なんて騒がれていますが、その状態がずっと続いているように感じませんか? 実はあれにはトリックがあって、要は「残り30年」というのは今わかっている原油埋蔵量に対してであって、その量というのは実は毎年増えているんです。

地質学者が色々探査をしていますし、投資を惜しまず地質調査を続ければさらに増えます。しかも、旧社会主義国をはじめ、そもそもカントリーリスクが高かったり、またインフラ整備がまったくされていないなどの理由で地質調査がされていない地域や環境破壊などの理由から法律によって調査を規制している地域もあります。ですので、今、地球上にいる人間が死ぬまでに石油が無くなることはまずないだろう、というのが地質学者などの一般的な見解なのではないでしょうか。

もちろん、「だからガソリンをどんどん使うべきだ」と言っているわけではありません。繰り返しになりますが、ガソリンエンジン車は大量のエネルギーを蓄え、放出することができます。そしてそれをより効率化する技術を約130年もの時間をかけて蓄積してきました。にも関わらず、そのガソリンエンジン車をすぐに無くして、代わりにEV(電気自動車)にガソリンエンジン車同等の性能をいきなり要求するのはそもそも無理な話であって、とても不経済だと思います。

例えば、マッターホルン(スイス)の山のふもとにあるツェルマットという街は緊急車両を除いてガソリンエンジン車やディーゼルエンジン車が禁止ということで知られています。日本でも10年近く前にみなとみらいをそういう街にしようという試みがあったんですが、そうやってエリア限定でEVが活躍できる環境をつくる。そして、社会全体として、今ある石油資源を有効に使いながら計画的、かつ段階的に電化に向かうことが現実的な流れだと思います。

それと同時に石油資源を持たない日本では、エネルギーのセキュリティ問題がありますから、化石燃料以外にも選択肢があるということがとても重要でもあります。前回「ユーザーのトータルコストを考慮すればハイブリッド車が一番合理的な選択となる可能性が高い」と申し上げましたが、ハイブリッド車と言えども基本的にはガソリンといった化石燃料なしでは走れません。

化石燃料を使い続ける限り、中東問題とも無縁ではいられないという理由はこのようなところにあります。なのでこれからは、十分に実用的でありながら、それら脱化石燃料やエネルギーのセキュリティ問題を改善できる自動車が必要となります。その最適な回答が、プラグインハイブリッド車なんだと思います』

“プラグイン”という付加価値をもっとユーザーに理解してもらう取り組みが必要


市場への普及という点から見て、プラグインハイブリッド車にはまだまだ余地がある状態だが?

『ハイブリッド車をベースに、より大容量のバッテリーを搭載することで、EV走行性能を大幅に進化させたのがプラグインハイブリッド車です。さらに、プリウスPHVの場合、車に蓄えられたエネルギーを目的地まで走るために使うだけではなく、非常時には電力を外部に供給できる(※1)というのもポイントです。

そういった新しい付加価値という部分をユーザーにもっと理解してもらう取り組みが必要なのではないでしょうか。いわば、良い食材はあるのに、美味しい料理法がちゃんと知られていないようなものです。おそらくこれまでは走るとか、物を運搬するといったことだけが自動車の役割だと考えられてきましたが、それ以外に用途があるわけですから。もっと新しい「料理方法」を考えて、どんどん宣伝していくことがプラグインハイブリッド車の価値を高めることになると思います。

東日本大震災の時には電気がなくて困った方がたくさんいたようです。ただ、それを教訓にするといっても普段から非常用の電源を準備しておくことは難しいですよね。であれば、クルマのエネルギーを電力として外部へ供給できる(※1)プリウスPHVを“モバイルバッテリー”として考えて、購入しても良いと思います。

それはスマートシティとも関連してくるのですが、生活空間の中でどのように使用するべきか、我々ユーザーの想像力がまだ追いつていないのが現状ですし、どうしても自動車という固定観念があるので、そこに留まってしまっていている人がほとんどだと思います。そういった新しい使い方、付加価値の部分をわかりやすく提案していけば、ユーザー各々で積極的に選ぶ理由が見つかると思います。PHVが普及していくことで、充電器の設置が促進される。インフラ整備によって利便性が増すことで、さらに普及する。こういった好循環になることを期待します』

■リチウムイオンバッテリーの充電量が少なくなると、停車時でもエンジンがかかります。一部地域では車両の停止中にエンジンを始動させた場合、条例に触れ罰則を受けることがありますので充分にご注意ください。
※1:アクセサリーコンセントはメーカーオプションとなります。

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