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周縁国懸念は最終的にECB懸念に拡大!?

為替千里眼 、やはりクリスマス休暇入りということもあってか、やや動意に乏しい展開が続く週明けのマーケットですが、東京タイムは朝鮮半島の情勢悪化を受け株安主導、ドル円もやや回避的動意を伴って83円Midレベルと安値圏での推移が続いております。対してストレートのパフォーマンスはマチマチで、先週末にアイルランドが格下げされ、EU首脳会議でも特段目新しい沈静化措置が打ち出されなかったユーロに関しては対ドルで一時1.31Low付近まで下落、対円でも110円割れに肉薄するなど、引続き下値を意識した展開に対してオージーやポンドなどは底堅く推移していることから、こちらはファンダメンタルズというよりかはフロー中心の展開になっているような雰囲気です。

市場も引続きアイルランド絡みの報道には神経質で、先週末のBOEとの100億GBPのスワップ協定もまた、通常であれば資金需要に対応したということでポジティブに捉えられても良い筈なのですが、実際にはIMFとEUによる850億EUR規模の支援策にもかかわらず、アイルランドの銀行に対する圧力が和らいでいないことを示していると厳しい評価を下されており、ある意味ギリシャのそれよりも状況は悪化しているような気がします。ムーディーズは今回アイルランドの格付けを5段階引下げておりますが、同国政府が債務の安定化に失敗した場合は更なる格下げもあり得るとしており、この懸念がスペインやポルトガルなどにも波及し、独債とのスプレッドは再び拡大方向にあるのが実情です。

EURUSD Daily



IMFは17日の時点で、アイルランドの緊急融資に対する返済能力に大きな影響を及ぼす深刻なリスクがあると指摘しておりましたが、この流れでいくと最終的には最高格付けのフランスなどまでもが巻き込まれる恐れがあり、極論を言ってしまうとECBそのものが損失を被り、中央銀行としての信認を損なう可能性がある、という見方に広がってしまっているようです。まだその段階には辿り着いてはおりませんが、ECBも一つの銀行として捉えると、バランスシート上のリスクが増大すれば引当てを積み増す必要があり、また同引当額が資本金を超えることは原則デフォルトとして見なされてしまう可能性がありますので、今回の資本増資決定については、ある意味一段の国債買取を見越した対処として見なすことができ、ECBそのものも一段の買取が必要だと市場にサインを送ったとも取れるものかもしれません。

まぁ、この辺のお話はかなり厄介な部分ではありますので、地合いとしては今後当面ベアリッシュな状態が続くという認識で結構かと思いますが、チャート的には引続き下方バイアスが強く、ファンライン下限となる1.31Lowが目先サポーティブですが、この水準を割り込むと11月末のボトム水準1.30ないしは1.29Midレベルまでが視野入りしそうです。得てしてこういうケースはサポートされないことが往々にあり、次のターゲットとなるのが長期アップトレンドの61.8%水準となる1.28アラウンドとなりますが、8月末安値1.26起点では既に61.8%レベルも割り込んでおりますので、1.30を割り込むような下落が続くようだと、1.26までの下値リスクを想定しておいた方が良いのかもしれません。

もちろん、それに至るには一段のネガティブ材料と米サイドのポジティブ材料が必要となりますので、それら全ての条件が一致するというのもまた難しいかと思いますが、引続き欧周縁国に対するコンデーションリスクは顕在ではありますので、ユーロ円も含めて当面切り返し期待は持ちにくいのではないかと思います。
ちょっとまだ週初で色々と掴みきれていない部分はありますが、今週もいつもどおり個々の通貨ごとで検証してみたいと思います。

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