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「軽減税率の財源として社会保障改革を見送ることは本末転倒」枝野幹事長

 枝野幸男幹事長は28日午後、定例記者会見を開き、(1)米軍普天間基地の辺野古移設問題(2)軽減税率の財源の問題――などについて発言した。

 枝野幹事長は、「辺野古移設の行政代執行に向けた動きがスタートしてしまった。安倍総理自身が『司法の判断を仰ぐ』と言っているそうだが、極めて遺憾であり、甚だ不適切な判断だと言わざるをえない。沖縄の歴史、沖縄県民の心情を思えば、政府が強権的に移設を進めるというのは、終戦直後の銃剣とブルドーザーを想起させるような事態だ」と批判した。同時に、辺野古への移設を容認する地元地区に対して直接地域振興費用を支出するという政府の方針についても、「地方自治の本旨に反するようなアメとムチの露骨な使い分けも、多くの沖縄県民の怒りを買うことになるだろう」と切り捨てた。また、8月から1カ月間、移設作業を一時中断して行われた沖縄県との集中協議についても「安保法案の審議のやま場に批判が重なることを避け、強行に出るためのアリバイ作りと言わざるを得ない」との見方を示し、「こうしたことは結果として普天間問題の解決にマイナスになる。政府に対しては速やかに代執行手続きや行政不服審査法に基づく審査請求の手続きを停止し、もう一度、静かな環境で沖縄と丁寧かつ粘り強い話し合いを行うことを求める」と述べた。また、民主党としても、こうした異常事態に陥ったことを踏まえて、党沖縄県連も含めてあらためて基地問題について協議を行う考えを示した。

 自公両党の税制協議会で、軽減税率の財源として医療・介護などの自己負担額に上限を設ける「総合合算制度」の見送りが検討されていることについて枝野幹事長は、「総合合算制度は民主・自民・公明の3党の合意によって導入を決定したものだ。低所得者に対する支援策として極めて重要であるという認識の下、社会保障と税の一体改革の1要素として合意をしたもので、そこだけを相談もなく変えるということは手続き論として許されることではない」と強く批判した。その上で「いわゆる軽減税率は低所得者対策と言われているが、低所得者に対する手当てをやめて軽減税率を導入するというのでは、むしろ低所得者に対する支援が薄くなる。本末転倒と言わざるを得ず、まったく支離滅裂な話だ」と述べた。

 記者団から、政府与党側に臨時国会を開こうという姿勢が見られないことへの受け止めを問われ、「安倍内閣が、立憲主義も法治主義も関係ない、人治主義の政府だという証明を積み重ねているのでは」と皮肉った。

 細野豪志政調会長が昨日の記者会見で共産党との連携に慎重な考えを述べていることについて、枝野幹事長の考えを問われ、「政権時代の反省として、政権を共有するには、かなりしっかりとした政策や政治手法を共有していないと責任を果たせない、というのが政権時代の教訓だった。第1期民主党政権では早い段階で社民党との連立を解消することになったが、こうした失敗は2度と許されない。政権を担うに当たっては、その前提でいろいろなことを考えていかなければならない」と、他党との連立政権は慎重に考えるべきとの認識を示し、「現時点で、共産党と選挙協力などの話をしていることはない」と述べた。その上で「他の野党との関係については、去年の総選挙の前から、一致することについては協力すれば良いという考えでやってきた。少なくとも国会運営については、野党であれば協力できるはずであり、野党であれば与党の1人勝ちを許さないという観点から、自民党に漁夫の利を得させることをいかに避けるかということは共有できるはずだ。その考え方はまったく変わっていない」と説明した。

 25日に投開票が行われた宮城県議会選挙の結果について、共産党との関係をどう分析しているかと問われ、「共産党に票を取られたという認識はしていない。われわれが掘り起こすべき層を掘り起こし、投票所に足を運んでいただく、ということが十分に出来なかったという認識だ。他党との関係よりも、候補者自身の主張や活動にもっとエッジを利かせなければいけない、ということは反省点としてある。そして継続的に活動するということが重要だ」との見方を示した。

 27日に松本剛明議員から離党届が提出されたことについては、松本議員の意向は事前にある程度は認識しており、執行部として本人との話し合いを模索したが叶わなかったと経緯を説明し、今後は規約に基づいて対応する考えを述べた。

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