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「ブラック部活」がブラック企業の原因?

 『AERA』に掲載されていた「子どもに理不尽強いる『ブラック部活』の実情 丸刈りや白飯2杯ノルマも当たり前」という記事がいろいろ興味深かったので、これについて少し。

1 記事の紹介

 「根性論で健康を害するほどの練習を強いられ、絶対権力者の顧問に意見もできない。そんなブラック部活慣れした子どもたちが、将来ブラック企業に狙われる?」という記事です。

 「ブラック部活」の例として、高熱で寝込んでいたが、練習に来るように言われた、「全国高校選手権予選が始まる8月末の暑さに慣れるため」という理由で、猛暑地での合宿となったことなどが紹介されています。 

 他にも、遅刻した部員の罰として、暗黙の「全員丸刈りの厳罰」が処せられたことや、熱中症のリスク管理がとられていないこと、下手に文句を言うと試合に出られない等のデメリットがあり、意見も言えないとしています。

 そして、「理不尽を強いられても我慢するのが、いまだに部活の美徳になっている。そんなブラックな部活に染まってしまった従順な高校生たちが、ブラックバイト、ブラック企業に狙われるのではないか」という入澤充国士舘大学法学部教授の意見を紹介しています。

2 誇張

 週刊誌に限らないのかもしれませんが、どうしてもマスコミは人目を集めなければなりません。結果、話題になる言葉や多少間違い(誇張)があっても、売れた方が勝ちという話になります。

 以前『空想科学読本』という本がもてはやされたことがありました。これは話としては、アニメや特撮で行われていることが、現実となれば、こんなトンデモナイことが起こるという意外性がウケた原因かと思います。



 ただ、結果としてそのため、面白い結論を出すためにデータをいじる、いろいろ変な条件を付けるということもなかったとは言えません。

 そうしたことを検証する本もあるわけですが(山本弘 『こんなにヘンだぞ!『空想科学読本』』等)、確かにその本に書かれていることが結果だったら、あの本があそこまで売れることもなかったでしょう。



3 ブラック部活

 何が言いたいかと言えば、確かにこうした「ブラック」と呼ばれるようなことが全くないとは言いませんが、如何にもそれがメインと言う感じの記事にするのはどうかと思ったという話です。

 実際ブラックとしか言いようのない企業も存在するわけですが、部活でそうしたことに慣れているからブラック企業に入るというのは、理屈としてはおかしい話です。

 その企業がブラックかどうか、入る前からわかっているならともかく、入らなければわからないわけで、そうした当たり外れは部活をしていたかどうかとはあまり関係があるとは思えません。

 確かに、体育会系を優先的に採用するところもありますが、だからといってその企業がブラックと言えるかというとそれは別問題かと思います。

4 最後に

 結論として、如何にも『朝日』という感じの記事で、日本の「後進性」を指摘しているつもりなのでしょうが、あまり筋が通っているとは思えません。

 念のため補足しておくと、私自身はこうした日本の同調性というやつが大嫌いで、このブログでも散々批判してきております(日本の「度量」と同調性

 しかし、この同調性には良い面もあるわけで、それを如何にも悪い面しかないように、誇張して記事にするような方はあまり好きにはなれないという話です。

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