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東芝に見る大企業の顛末

東芝が半導体事業のリストラを行うと報じられた。画像センサー部門をソニーに売却するという。この記事を読み、前から思っていたことだが、東芝がどこに漂着するのか心配になった。

2015年3月期のセグメント情報を見ると、売上高6.7兆円のうち、電子デバイス部門は1.8兆円を占めている。営業利益では合計1704億円のうち、電子デバイス部門は2166億円である。ライフスタイル部門が営業利益段階で赤字であり、他の部門も大したことがないから、電子デバイス部門が東芝の命綱といえる。資産規模では電力・社会インフラ部門が全体の45%を占めているものの、ほとんど利益を生み出していない。原子力事業がネックになっているのだろう。

この命綱の電子デバイス部門のリストラは何を意味するのか。今後の不採算事業のリストラを進める上での戦略(呼び水)との見方もあるが、では採算部門に何があるのか、心配になる。投下資産当たりの営業利益率では、電子デバイス以外に、かろうじてヘルスケア部門しか残せないのではと思えてしまう。その場合、東芝の企業規模は現在の3割くらいになる。

先日、某所で話していると、日本の大企業病は大変なものらしい。某メガバンクのトップでさえ規模を基準に企業の順位を決めているらしい。経団連の発想もそうだろうし、生きのいい企業には経団連に対する批判がすこぶる激しい。そんな目で今の東芝を見ていると、これが経団連企業の末路かとさえ思えてしまう。

もちろん、東芝が立派に生き残る可能性を否定するものではない。しかし、規模の維持が命だと、従来の発想から抜け出せないのであれば、生き残りの可能性はかぎりなくゼロに近いと断じざるをえない。サザエさんがかわいそうかな。

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