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ECB、12月の追加緩和示唆 利下げ含め「あらゆる手段」検討

[バレッタ(マルタ) 22日 ロイター] - ドラギ欧州中央銀行(ECB)総裁は、新たな金融緩和手段を検討しており、12月の理事会で発表する可能性があると表明した。インフレ押し上げに向け、中銀預金金利の追加引き下げにも言及した。

総裁は理事会後の会見で、需要下振れを背景とする原油安が起因となりインフレ期待が低下し、預金金利引き下げを含むあらゆる手段を検討するに至ったと経緯を説明。「必要なら行動する用意がある。いかなる手段も排除しない」と言明した。

その上で「理事会は担当部署にあらゆる手段の利点とコストを調査するよう指示した。待ちの姿勢ではなく、取り組み検証していく」とした。

12月は、スタッフ予想で新たなインフレ見通しが示されるため、決定を下す上でより望ましい状況にあると指摘した。

ECBが注視する主要リスクとしてユーロ高、商品(コモディティ)価格の下落、新興国の経済減速の3つを強調。昨年の原油急落によるベース効果が後退するため、その頃までにインフレ押し上げを支援するかもしれないとし、「こうした状況を踏まえ、金融政策の緩和度合いを12月の理事会で見直す必要がある」と言明した。

総裁の発言を受け、ユーロは急落。欧州株・債券はともに大幅高となった。

<中銀預金金利引き下げ>

ECBが預金金利を初めてマイナスに引き下げたのは昨年6月。その後にマイナス0.2%に引き下げ、ドラギ総裁は当時、これ以上の引き下げはないとの立場を示していた。

それから約1年、総裁は再び預金金利の引き下げに言及した。

「インフレ期待の低下に伴い実質金利は上昇する」とし、「これがその他の非標準的措置を検討した理由であり、預金金利の引き下げもそのうちの1つ」と明言した。

方針転換はECBの信認を損ねないかとの意見に対しては、「中銀の信認とは責務により評価されるべきであり、その点においてあらゆる手段を活用する可能性がある」と一蹴した。

<QE>

理事会前は、ECBが12月か1月に量的緩和策(QE)を延長、または拡大するとの見方が大勢で、預金金利の引き下げを見込む向きはほとんどいなかった。

ドラギ総裁は、現在月額600億ユーロ(680億ドル)の国債買い入れを2016年9月まで完全実施するとし、それ以降の継続もあり得るとした。

市場では追加緩和観測が高まったが、総裁は「すべての金融政策手段について率直に議論した。(預金金利引き下げに)加えて、他の手段も協議した」とし、具体的な手掛かりを与えなかった。

ECBは同日、主要政策金利をすべて据え置いた。

*内容を追加しました。

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