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入院給付金の支払を巡る裁定事案。

生命保険協会が取りまとめた、平成22年10〜12月の苦情受付状況(ボイスリポートNo.21)に、入院給付金の支払を巡る裁定事案がありました。

リポートによりますと、事案の概要と申立人の主張は以下のとおりです。

<事案の概要>
 交通事故による頚椎捻挫等で約半年間入院したにもかかわらず、10日間の入院給付金しか支払われないことを不服として申立てがあったもの。

<申立人の主張>
 平成20年10月発生の交通事故による頚椎捻挫等の診断を受け、同年10月下旬から翌年3月上旬まで入院したので、入院給付金を請求したところ、外出が多いことから約款に定める「入院」の要件に該当しないことを理由に、入院当初の10日分しか入院給付金が支払われない。

 入院中の外出は、危篤状態の実母救急搬送への付添い・手続きや、自分自身の疾病の治療、定期健診のため、外出の必要性、止むを得ない事情があったものであり、納得できない。残りの日数114日分の入院給付金を支払ってほしい。

…この事案は既に裁定が打ち切られています。

ん〜<保険会社の主張>にある入院11日目以降の治療内容を読む限り、個人的には、この申立人の症状は半年もの入院を必要としない軽度なものだった、という印象を受けます。

保険会社が11日目以降の入院を、「約款に定める“入院”に該当しない」と判断し、給付金を支払わなかったことは、不当な決定とはいえないと思います。

【事案の内容】

以下、裁定事案の内容です(ボイスリポートNo.21・P17〜18より転載)。

[事案21-109] 入院給付金請求
・平成22年11月30日 裁定打ち切り

<事案の概要>
 交通事故による頚椎捻挫等で約半年間入院したにもかかわらず、10日間の入院給付金しか支払われないことを不服として申立てがあったもの。

<申立人の主張>

 平成20年10月発生の交通事故による頚椎捻挫等の診断を受け、同年10月下旬から翌年3月上旬まで入院したので、入院給付金を請求したところ、外出が多いことから約款に定める「入院」の要件に該当しないことを理由に、入院当初の10日分しか入院給付金が支払われない。

 入院中の外出は、危篤状態の実母救急搬送への付添い・手続きや、自分自身の疾病の治療、定期健診のため、外出の必要性、止むを得ない事情があったものであり、納得できない。残りの日数114日分の入院給付金を支払ってほしい。

<保険会社の主張>
 下記のとおり、給付金不支払とした入院11日目以降の入院は約款に定める入院に該当しないので、申立人の請求に応ずることはできない。

 (1)入院11日目以降の入院期間の治療内容は、数日おきの注射、投薬以外に特段の治療はなく、いずれも通院による治療が可能なものなので、「常に医師の管理下において治療に専念すること」とする約款に定める入院(注)の必要性のないものであった。

 (2)11月に3回、12月は4回外出しており、医師の管理下において安静治療に専念していたものでないことは明らかである。この点、申立人は外出の必要性があったと申し立てているが、外出の必要性があったか否かが問題となるのではなく、身体の状況が外出可能な程度であったか否かが問題であり、初回外出があった時には、既に外出可能な身体状態にあり安静治療の必要性はなかった。
(注)相手方会社の保険約款で定める「入院」の定義
 「入院」とは、医師(会社が特に認めた柔道整復師法に定める柔道整復師を含みます。以下同じ。)による治療(柔道整復師による施術を含みます。以下同じ。)が必要であり、かつ自宅等での治療が困難なため、別表に定める病院または診療所に入り、常に医師の管理下において治療に専念することをいいます。

<裁定の概要>
 裁定審査会では、当事者双方が提出した書面等に基づいて審理したが、下記のとおり、本件で提出された資料の範囲では前提事実の確認ができず、本件についての審理・判断をすることができないので、生命保険相談所規程第38条1項(4)により、裁定打切り通知にて理由を明らかにして、裁定手続きを打ち切ることとした。

 (1)本件について裁定を行うには、申立人の入院が約款に定める「入院」に該当するか否かの点が問題となる。そして、その前提として、申立人が入院中に受けていた治療の内容や回復の経過、入院中の申立人の状態等をカルテや看護記録等で確認し、検討を加えることが不可欠である。

 (2)上記の点を判断するために、裁定審査会は提出されたカルテ等の検討を行ったが、判読が困難な部分が多くあったことから、申立人の入院中の状態を確認するために、申立人に対し平成22年8月以来2回に亘り、入院期間中の看護記録の提出を求めたが、申立人は看護記録の提出をしていない。

 (3)当審査会は、裁判外紛争解決機関であり、証人尋問や第三者に記録の提出を求める権限がないことから、当審査会から担当医師の証人尋問を行うことや、医療機関に当該看護記録の提出を求めることができない。

以上です。

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