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時持ち族向け射幸心煽り型ビジネス

少し古い話になりますが、昨年12月中旬、客先を訪問した際に、JR神田駅の近くを通ったのですが、朝からとても長い行列ができていました。「何だろう?」と思い、行列の先を見てみると、あるパチンコ屋の入り口につながっていました。パチンコ屋の入り口には、「1円パチンコ台、本日より大幅増加します!65歳以上大歓迎!」といった趣旨のメッセージが書かれた横断幕がついていました。
 パチンコ屋さんは、学生時代以来ご無沙汰しておりましたので、最近事情に疎かったのですが、通常4円の貸し玉料が1円というパチンコが流行しているらしいですね。ネットで少し検索したところ、「これまでよりも低予算の金額で長く遊べる」というのがメリットのようです。「65歳以上大歓迎!」の文字も、その前日が2ヶ月に一度の年金支給日であったということを後から知って、合点がいきました。どおりで行列の中の高齢者の比率が異常に高かったわけです。このようにして、2ヶ月に一度、多額の金銭が国庫からパチンコ業界(さらにはもしかすると別の国に)移転しているわけですね。毎月多額の社会保険料を給与天引きさせられている身としては、何ともやるせない気分になります。

 また、私はたいがい片道500円のライナー券というものを購入して通勤しているのですが、最近朝の通勤ライナーの中で新聞を読んでいる人の数がめっきり減りました。新聞の代わりに大半の人が見入っているのが携帯電話です。多くの方が新聞を購入せずに、Webでニュースを見る時代になったのだなあとこれまでは漠然と思っていました。ところが、ここのところ隣に座る方をチラチラと観察していると、自分と同じ世代かもしくはそれより若い方に限って言えば、WEBを見るより、ゲームをしている方が相当多いことに気が付きました(読者の皆様からは、気付くのが遅いとつっこまれそうですが…)。DeNAやGREEの爆発的な高業績とTVCM広告料は彼らによって支えられているということなのでしょう。ゲームアイテム料が課金された多額の携帯電話代をもし彼らの親御さんが負担していることがあるとすれば、これもまたやるせない気分になります。

 この2つの事例、私の中では表題のタイトル「時持ち族向け射幸心煽り型ビジネス」としてつながっています。いずれも比較的時間に余裕がある方々を主なターゲットとして、彼らの射幸心を段階的に煽って、欲望がエスカレートすればするほどオカネと時間が胴元に吸い込まれるBtoC型ビジネスモデルとなっています。投資家目線で見た場合には、これはなかなかよくできたビジネスモデルであるわけですが、こういう産業以外に目立った成長セクターが見つからないというのもまた、現在の日本を象徴しているようにも思います。

 団塊世代の年金受給者入りで、「時持ち族向け射幸心煽り型ビジネス」は今後益々隆盛を極めるかもしれません。FXもその候補かと思いますが、他にも「このビジネスもそうではないか?」というアイデアがある方はコメント欄への投稿をお願いいたします。今後の投資戦略の参考にしたいと思います(笑)。

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