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「楽しい大学生活」を幻想にしないために

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新連載スタート。

就職情報会社ディスコが運営する「キャリタス2017」にて、「エントリーシートに書ききれない大学生活の過ごし方」がスタートした。タイトルそのままの内容だ。就活対策のノウハウなど、一切書かない。今しかできない、将来に繋がる大学生活の過ごし方のヒントをお伝えするものである。

裏テーマを言うならば、空気を読まず、立場も考えず、バカなことを書くということだろうか。

というのも、4月から大学の教員になり、現状の大学生活についての危機感を抱いたからだ。よく大学生活においては、就活が悪者になるが、そうだろうか。就活に関係なく、大学1、2年生の頃から彼らの生活は不安定であり、不完全燃焼感がある。お金も時間もないし、「バカ学生」という声や日本の大学駄目だ論などもあるのもよくわかるが、とはいえ、出席も課題も厳しいというのもまた事実だ。

そんな光景を目の当たりにし、危機感を持ち、これまでも記事などで発信してきた。

若者に留学勧めてもお金がないから難しいという現実について│NEWSポストセブン
http://www.news-postseven.com/archives/20151004_354528.html

就活において「飲食店バイトでコミュ力磨きました」は有効か│NEWSポストセブン
http://www.news-postseven.com/archives/20150614_328974.html

全国大学生活協同組合連合会が発表した「第50回学生生活実態調査の概要報告」などを読み込むと、よくわかる。

ここには、メディアが描くような、悲惨で可哀想な大学生活の現実はない。しかし、経年で見ると、この20年間で10万円以上仕送りをもらっていた層が約6割→約3割になるなど、変化が見られるし、仕送りや小遣いの減少分をアルバイトで補填するという様子が浮かんでくる。

前出の記事で触れたように、留学の推進においても、経済的事情が根深いということがわかるものになっている。

バイト問題に関して言うならば、ブラックバイト問題というものは深刻だなと思う。今週、勤務先の大学1年生を面談していたのだが、経済的に困窮しているわけでもなく、むしろバイトをする必要もないのに、週に5回アルバイトをしているという話を聞いた。

「私がやめたり、シフトを減らしたら、バイト先が潰れるんです」
という言葉を聞いて、複雑な心境になった。

責任感がある学生である。とはいえ、時給1000円程度の、しなくても経済的に困らないアルバイトで学生生活を棒にふるのはいかがなものなのか。バイト先は、やや強引にシフトを入れてくる。学生の責任感、やりがいを煽って、こき使っているようにしか見えないのだが。



『新世紀エヴァンゲリオン』の綾波レイ風に「私の代わりはいるから」と言うべきではないか(ニュアンスは全然違うが)。



以前、こんな本を出した。大学生活のガイド本である。「そんなものが必要なのか」「なんでもマニュアル化するな」という批判もあったが、シリーズ全体で4万部を超えるヒットになった。それくらい、ニーズがあるということだろう。

大学生活のヒントは必要なのである。

まあ、昔のドラマのような楽しい大学生活、学生らしい学生像を今の学生に強要するのもエゴである。

何かこう元気が出るような、具体的に使えるような、そんなヒントをこの連載で発信していきたい。こんなことを書いて欲しいなんていうリクエストもぜひ。

写真は、私の大学のカフェ。18時以降はアルコールも飲めるようになった。ハートランドが出てくるなんて。嬉しいな。

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