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10月6日(火)ムネオ日記

TPP(環太平洋経済連携協定)交渉が大筋合意し、昨日夜中、甘利担当大臣は記者会見した。

甘利大臣は「TPPは21世紀型のルール、貿易の有り方を示す大きな基本になる。この基本は世界のスタンダードになって行く」(読売新聞朝刊1面)と述べている。建て前としてはそういう言い方しかないのであろう。

今回のTPP妥結で一番影響を受ける農林水産業について国民から選ばれた国会議員による、衆・参農林水産委員会での国会決議は次のようになっていた。

一 米、麦、牛肉・豚肉、乳製品、甘味資源作物などの農林水産物の重要品目について、引き続き再生産可能となるよう除外又は再協議の対象とすること。十年を超える期間をかけた段階的な関税撤廃も含め認めないこと。

二 残留農薬・食品添加物の基準、遺伝子組換え食品の表示義務、遺伝子組換え種子の規制、輸入原材料の原産地表示、BSEに係る牛肉の輸入措置等において、食の安全・安心及び食料の安定生産を損なわないこと。

三 国内の温暖化対策や木材自給率向上のための森林整備に不可欠な合板、製材の関税に最大限配慮すること。

四 漁業補助金等における国の政策決定権を維持すること。仮に漁業補助金につき規律が設けられるとしても、過剰漁獲を招くものに限定し、漁港整備や所得支援など、持続的漁業の発展や多面的機能の発揮、更には震災復興に必要なものが確保されるようにすること。

五 濫訴防止策等を含まない、国の主権を損なうようなISD条項には合意しないこと。

六 交渉に当たっては、二国間交渉等にも留意しつつ、自然的・地理的条件に制約される農林水産分野の重要五品目などの聖域の確保を最優先

し、それが確保できないと判断した場合は、脱退も辞さないものとすること。

七 交渉により収集した情報については、国会に速やかに報告するとともに、国民への十分な情報提供を行い、幅広い国民的議論を行うよう措置すること。

八 交渉を進める中においても、国内農林水産業の構造改革の努力を加速するとともに、交渉の帰趨いかんでは、国内農林水産業、関連産業及び地域経済に及ぼす影響が甚大であることを十分に踏まえて、政府を挙げて対応すること。

この決議を守ると政府は言っておきながら、決議が守られた今回の交渉であったかよく検証しなくてはならない。

百点満点の交渉を望んでも外交交渉では無理な場合もある。

「関税撤廃の例外をしっかりと確保した」と政府は言うが、年々関税率が低くなり、生産農家は追い込まれていく。

農業を守れたと言いながら、一方で全閣僚によるTPP総合対策本部を設けるというのは矛盾していないか。

国益を護り、日本の主張が通ったなら何も対策は必要ないのでないか。ブレーキとアクセルを一緒に踏むような話である。

安保法制と同じくTPP交渉についてもしっかり国民に情報開示をし、納得できる説明をしてほしいものである。

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