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防衛装備という名の武器商売を育成だって

(熊さん)防衛装備庁って新しい役所が出来たんですね。早い話が防衛装備って武器のことでしょう。

(ご隠居)ああそうだよ。ふつうの言葉なら武器だよ。あまり話題にもならなかったが、防衛省設置法の改定ということで、この10月1日からすんなりと出来てしまった。これまで陸上、海上、航空自衛隊の武器は、それぞれが調達していたのを一つにまとめて、開発研究や調達の費用の無駄をなくして効率化するというのが表向きの理屈なんだな。

(熊)でもさ、日本も武器の輸出ができるようにするとか言ってませんでしたか。

(隠)日本には伝統的に武器輸出3原則というのがあったんだ。共産圏の国には輸出しない。国連決議で禁止されている国には輸出しない。国際紛争の当事国や、その恐れのある国には輸出しない。の3原則だな。それが共産圏の崩壊で変ってきたのは事実だね。そこで安倍内閣になって「防衛装備移転三原則」というのを決めたんだよ。

(熊)武器輸出を「防衛装備品移転」と言い換えた。

(隠)そうだ、言葉をあいまいにして、日本の輸出産業にしようという魂胆だね。そしてこの3原則は、輸出先を日本や国連の条約や勧告に違反していない国に限定する。輸出先の平和貢献や日本の安全保障に役立つなど、審査の基準を明確にする。使用目的や第三国への融通などについて日本政府の同意を義務づける。としている。

(熊)まあ、常識的な原則のようですけどね。

(隠)それはそうだが、武器は武器だよ。外国のライセンスとか、国際的な共同開発が進んでいるとか、時代の流れというのはあるだろうが、財界なんかはこれを輸出産業を育てる好機だと歓迎してるんだ。アメリカの財界が世界最大の武器商人であることは天下公認の事実だが、日本も仲間に入って「ふつうの国」として儲けたいということだ。

(熊)うーん、平和国家のイメージが、ここでも壊れて行きますね。

(隠)そうなんだ。武器は戦争の道具で、戦争は殺人と破壊力を発揮して敵を亡ぼすことを目的にして行われる。世界が国家同士の総力戦をしなくなってから70年もたつのに、いまだに前世紀と同じ感覚で武器の開発競争を続けてるのは、恥ずかしいって気持ちにならないのかね。軍事費の半分でも回してやれば、国際紛争の解決は平和のうちに実現できるだろうにさ。

(熊)そうですよね。武力で平和は作れない。

(隠)知ってるかい。イギリスでもフランスでも、軍人の数は日本の自衛隊よりずっと少ないんだ。世界的に軍人の数は先進国ではどんどん減って、アメリカでさえ人口の1%になっている。こんな時代に武器産業を頼りにするなんて、時代錯誤じゃないのかな。

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