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10段の組体操 崩壊の瞬間と衝撃 ――2人の生徒 教師に抱えられて退場

■10段ピラミッド、崩壊の様子

この秋も、全国の学校で巨大組体操が繰り広げられている。

ヤフーニュースをはじめ多くのメディアで、巨大組体操の危険性に関する情報が発信されているなか、この秋の体育祭で人間ピラミッドの中学校最高タイ記録「10段」にチャレンジした公立中学校(関西地域※)がある。

そのチャレンジの様子(崩壊の瞬間を含む)が、YouTube上に動画で公開されている(YouTube上にアップされた動画(約3分間)はこちらをクリック)

■一瞬で崩壊

立体型の10段ピラミッドを目指して、生身の生徒が下から徐々に上に積み重なっていく。10段を組み立てるには、少なくとも百数十名の生徒が必要である。高さはおよそ7メートル。土台の最大負荷量は、一人あたり200kg前後に達する。

頂点に向かう生徒の腰には、垂れ幕が付けられている。頂点から、幕を下に垂らすつもりだろう。巨大組体操で、ときおり見かけるパフォーマンスである。

9段目までは、比較的順調に積み上がっていった。だが、最後の10段目の生徒が頂点にたどり着くや、ピラミッドはゆがみ始める。頂点の生徒はなんとか立ち上がろうとするが、揺れが大きく立ち上がれない。その瞬間、10段のピラミッドは一気に崩れ落ちた。歓声は悲鳴に変わった。

■2人の生徒が教師に抱えられて…

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10段ピラミッドを横から見た図(断面図)

崩壊後、生徒は外側から次々と立ち上がり、去っていく。そのなかで、すぐには動けない生徒が2人いた。

2人の生徒はそれぞれ、教師に両脇を抱えられるようなかたちで立ち上がり、うなだれながら、ゆっくりとその場を離れていった。拍手が鳴っていた。

具体的な負傷の部位や程度はわからないものの、少なくとも一人は右胸から脇のあたりを左手で押さえながら、とても苦しそうな表情をしていた。

■周りに教員を配置しても効果なし

組体操は、学習指導要領に記載がない種目である。負傷事故は、小中高で年間8561件(2013年度)起きている。負傷部位は、他の競技種目と比べて、頭部や体幹部(とくに頸部と腰部)といった、身体の中心部分・重要部分が多い(詳しくは拙著『教育という病』第1章「巨大化する組体操」)。

わざわざやらなくてもよい種目で、事故が起きている。そして、それらの事実が明らかになった今日においても、多くの学校が巨大組体操を続行している。この秋も、ごく簡単に調べた限りで、中学校では8~10段、小学校では6~7段のピラミッドがいくつか確認できている。

先生たちは、「ピラミッドの周りに教員を配置して、安全を確保している」と決まり文句のように言う。しかしながら、どんなに先生を増やしても、巨大ピラミッドの重さは1グラムも軽くならない。

巨大組体操で、痛い思い、苦しい思いをするのは、先生たちではない。子どもたちだ。

【※】TwitterやYouTube、さらにはGoogle Earth の情報を照合して、判断した。学校名は匿名とした。

※Yahoo!ニュースからの転載

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