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米中公式晩さん会に異例の人物-習近平氏の警護責任者

 通常はベールに包まれている習近平国家主席の警護を担う部門のトップが、珍しく世間の注目を浴びることになった。25日の米中会談後に行われた公式晩さん会の賓客名簿に名前が載ったためだ。

 名簿には「王少軍閣下」とあり、役職は「中央警衛局局長」と書かれていた。

 中国当局は人民解放軍少将である王少軍氏の警護部門トップへの起用について正式に発表していないが、香港のメディアが3月に匿名の情報源の話として報じていた。ホワイトハウスの名簿は、習氏が信頼する側近や顧問で形成される「インナーサークル」における王氏の強力な立場を裏付けるものだ。インナーサークルの面々はほぼ毎日習氏と顔を合わせており、中国の政治運営にますます重要な役割を果たすようになっている。

 中国の軍事専門家によると、警衛局は党幹部とその家族を護衛する数千人の精鋭部隊を指揮する部門とみなされている。

 警衛局は国家主席と近いため、局長は常に政治的に敏感で影響力の大きい地位を占めてきた。習氏が反腐敗運動を展開し始めからは、その傾向がさらに強まっている。反腐敗運動では、これまでに30人以上の将官とその他数人の共産党高官が勾留されている。

 元米中央情報局(CIA)アナリストで、現在は戦略国際問題研究所(CSIS)に勤めるクリストファー・ジョンソン氏は「王少軍氏に関するポイントは、習氏が迅速に同部門を自らのお気に入りの人物に任せることができたということだ」と指摘。これは安全保障上の脅威への懸念を意味するというよりは「強さの表れとみている」とし、警衛局局長が国家主席の外遊に同行するのは異例だと述べた。

 中国政治の専門家によると、2007年ごろから局長を務めていた前任の曹清氏は、胡錦濤前国家主席が最も希望する人選だったとはみられていない。 米シンクタンク、ブルッキングス研究所で中国エリート政治を専門とする李成氏によると、王氏は曹氏の副官の一人で、7年間にわたり習氏の個人警護を務めていた。

 ホワイトハウスの賓客名簿には、王氏の役職について中国共産党中央弁公庁副主任とも書かれている。中央弁公庁はいわば党の行政上の中枢神経で、党指令の作成や主要機関間の業務の調整を行っている。

 同庁は、12年の国家主席就任以来、政府の多数の領域で主導権を握っている習氏の下で影響力を増している。公式晩さん会には、同庁主任で習氏のインナーサークルの要とされている栗戦書氏も招かれた。

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