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安保法案で元気会の「割合投票」が機能しなかった理由と、いち地方議員の個人的謝罪

こんばんは、おときた駿@ブロガー都議会議員(北区選出)です。

視察報告の続きを書きたいのですが、安保法案が山場ですのでそちら関連を先に…。

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各種報道でご存知の方は多いかと思いますが、私が所属する国政政党「日本を元気にする会」は、提案した修正案の内容を附帯決議・閣議決定することで与野党5党と合意する運びになりました。

元気会がまとめた附帯決議案が採択されました | 日本を元気にする会
https://nippongenkikai.jp/curation/3399/

…つまり俗な表現で簡単に言えば、

「自分たちの主張する条件を原案にオマケ(附帯決議)で付ける代わりに、国会での採決では所属国会議員は5名全員が安保法案賛成にまわる
※オマケといっても、法的拘束力ある非常に重要なものです

ということです。

これに対して、「あれ、元気会は重要法案の採決に関しては、党員投票の結果による『割合投票』を行うんじゃなかったの?」という疑問を持たれている方もいらっしゃると思いますので、本日はそちらについて私なりのご説明をさせていただきます。

わが党は会員投票システム「VoteJapan」によって、この安保法案についても会員投票を実施、その賛否の比率によって例えば賛成3:反対2というように所属国会議員5名が割合投票を行う予定でした。

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しかしこれは、あくまで「政府原案」に対する賛否であって、対案や修正案を出すことは前提とされたものではありませんでした。

野党の多くが対案を出すことなく反対(廃案)にこだわり、結果としてなんら原案に影響を及ぼすことなく衆院を通過するに至り、提案型政党を自負するわが党としては、現実的な修正も同時に考えることになります。

ただ修正案を提出し、政府・与党案に軌道修正するという政治的駆け引きにおいては、政党所属の議員が5人というまとまった「数」になっていて、初めて交渉の場に立つことができます。

つまり、「修正案を出すので、これを原案に加えて議決してほしい。でもそれを採決するときは、うちの議員は賛否に分かれて投票するけどね」というのは、政治の世界では許されないわけです。

…そりゃそうですよね。賛成するって条件があって初めて、向こうは譲歩を検討しはじめるわけですから。

この事態に直面し元気会は、

「修正案を出して与党政府が飲んでしまうと、割合投票ができない」
=「割合投票しようとすれば、修正案を与党政府に飲ませることはできない」

という深刻なジレンマに陥ります。

修正案を起案して与党・野党と協議を開始する一方、蹴られた時に備えて安保法案(原案)に対しては党員投票を続けていましたが、9月15日の時点で政府与党が我々の修正案を「附帯決議+閣議決定」という形で、ほぼ丸ごと受け入れる可能性が高まりました。

しかし前述の通り、修正案内容を政府与党が飲むのは事実上、元気会5人が一丸となって安保法案(附帯決議有り)に賛成することが条件となります。

修正案を捨てて、原案に対して割合投票か。

割合投票を捨てて、修正案内容を飲み込ませた安保法案に全員賛成か。

苦渋の選択を迫られた元気会は、「修正案内容を飲ませて、歯止めをかけるかべきか否か」という形で会員投票を行いました。

VoteJapan「安全保障法制」設問追加&本日9/15投票締め切り!
https://votejapan.jp

この投票に対して修正案内容の提出が会員の8割の支持を集め、元気会は議員全員が安保法案(修正内容含む)に賛成する結論を出したわけです。

長々と説明をして参りましたが、率直に申し上げて割合投票が行えなかったのは、修正案・対案を出して与党政府と交渉するケースを想定していなかった制度設計のミスと言えますし、会員投票はギリギリで行ったものの、

・ゼロか100かを決める形の投票になってしまい、反映できない意思が生じたこと
・会員投票の受付時間も1日限りであり、充分な周知と集票ができなかったこと

については「看板に偽りあり」との批判の誹りを免れないものと率直に感じています。

直接投票・割合投票に期待をして元気会の会員になった・応援して下さった皆様には、深くお詫びを申し上げます。まことに申し訳ございません。

ただこれは、あくまで政党公式なものではなく、党所属のいち地方議員としての意見であることはご容赦ください。

間接民主主義・政党政治が前提とされた制度化において、単独で党議拘束なしの直接民主型政治を目指すことの困難さに直面するにあたり、現実政治の難しさを肌で感じた次第です。

本会議における安保法案は今日の深夜に山場を迎えますが、我々が苦渋の決断で選んだ修正案の内容にどれほどの価値があったのかは、また日を改めて皆さまにお伝えしたいと思います。

引き続き、様々なご意見・ご指導ご鞭撻をいただければ幸いです。

それでは、また明日。

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