記事

電力増税を復興財源に

東日本震災の物的損害は、非金融資産の1%と仮定すれば25兆円の巨額だ。マニフェスト見直しや法人税減税の凍結だけでは、復旧の財源は賄えない。国債増発による金利上昇の副作用を考慮すれば、増税は不可欠である。
電力需要の抑制につながる電気料金への課税などが一つの方法である。

(日経ヴェリタス2011年3月27日37面 異見達見 野口悠紀雄氏)

【CFOならこう読む】
復興財源の一部を電気料金への課税で賄うという声が聞かれ始めています。
野口氏の案はこうです。
「マクロ的な資源配分の観点から、現在抑制すべき需要は、消費支出だ。供給面における最も深刻なボトルネックは電力にあるため、とくに消費電力需要の抑制が求められる。これを可能とする増税が行われるべきだろう。一つの方法は、電気料金に対する課税だ。あるいは、電力料金を引き上げ、電力会社に課税してもよい。後者のほうが機動面ですぐれているだろう」(前掲紙)

また大前研一氏は次のように述べています。
「まず料金単価が安く設定されている大口顧客には、逆に「高い」もしく は我々と同程度の「普通」の金額設定に納得してもらうべきでしょう。そして国民一人ひとりには「15%の削減ルール」を設定します。 過去3ヶ月の平均使用量を基準として、以下のように電気の消費量に応じて料金を定めます。
・85%以下(15%以上の削減):同一料金
・85〜94%(10%程度の削減):料金を10%アップ
・94〜100%(5%程度の削減):料金を15%アップ
・100%以上(削減できず):料金を20%アップ」
〔大前研一「ニュースの視点」〕「計画停電・復興資金〜一工夫で無理なく解決。政府はリーダシップを発揮せよ」

大前氏の案も、電力会社に課税するというものだと思われます。しかし、ほとんどの国民は、電力会社に今まで以上の電気料金を支払うことについて同意できない(特に東京電力に対しては)と思います。もちろんその上乗せ分が復興資金の原資となることが誰の目からも明らかなら納得できるかも知れませんが、そのような制度設計は難しいように思います。
とすると、電力料金に対し課税する方式(例えば電力料に対し臨時付加税を徴収する)が良いと思います。

【リンク】
〔大前研一「ニュースの視点」〕「計画停電・復興資金〜一工夫で無理なく解決。政府はリーダシップを発揮せよ」

トピックス

  1. 一覧を見る

ランキング

  1. 1

    Kindle読み放題に続々参入する出版社 サブスクのビジネスチャンス気づき変わるか

    かさこ

    10月21日 10:39

  2. 2

    トヨタの苦渋のEV戦略 2030年以降のビジョンは国内向けと海外向けを使い分け

    ヒロ

    10月21日 10:40

  3. 3

    いまだ人口増を目的にする地方 それが本質ではないと気づけていないのはヤバい

    Qualities

    10月20日 11:49

  4. 4

    安倍・麻生の色が濃い「岸田内閣」は衆院選でどう評価されるか

    田原総一朗

    10月21日 10:00

  5. 5

    トランプ氏、独自SNS立ち上げへ IT大手に対抗

    ロイター

    10月21日 17:00

  6. 6

    原発処理水めぐり枝野代表が「一旦ストップ」を主張 現実的な対案もなく無責任

    音喜多 駿(参議院議員 / 東京都選挙区)

    10月21日 09:45

  7. 7

    岸田が落胆「自民党調査」が示した「マイナス50議席」危機

    新潮社フォーサイト

    10月21日 10:56

  8. 8

    米Facebook、社名変更か “仮想現実”『メタバース』構築へ

    ABEMA TIMES

    10月21日 15:12

  9. 9

    各論だらけの選挙公約 コロナを政争の具にするな - 樫山幸夫(元産經新聞論説委員長)

    WEDGE Infinity

    10月21日 12:52

  10. 10

    国民・玉木雄一郎代表 「いま言われているほとんどの問題は給料が上がれば解決する」

    ABEMA TIMES

    10月21日 16:25

ログイン

ログインするアカウントをお選びください。
以下のいずれかのアカウントでBLOGOSにログインすることができます。

コメントを書き込むには FacebookID、TwitterID のいずれかで認証を行う必要があります。

※livedoorIDでログインした場合、ご利用できるのはフォロー機能、マイページ機能、支持するボタンのみとなります。