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日本企業にとってCFOは重要でないのか?

ソニーは10日、平井一夫執行役EVPが4月1日付で代表執行役副社長に昇格し、消費者向け製品全体を統括する体制に変更すると発表した。ハワード・ストリンガー会長兼社長最高経営責任者は取材に対し、「(後継者選びの)第一歩。ほかにも候補者はいるが、平井氏もリーダー(先頭)の位置にいる」と述べ、現時点では最有力だとの考えを示した。
(日本経済新聞2011年3月11日11面)


【CFOならこう読む】
今日の記事とは直接関係ありませんが、ソニーの加藤CFOの今後の処遇が気になるところです。昨年退任された大根田CFOがボードメンバーであり、代表執行役副社長だったのに対し、加藤氏は取締役でも代表執行役でもありません。

ソニーに限らず、代表権のあるCFOが一時期に比べ随分と減った気がします。これは大前研一氏が言う”ホームレス・マネー”が日本に入って来なくなったことと無関係ではないと思います。
「ホームレス・マネーとは、投資先を探して世界をさまよっている、不要不急で無責任きわまりないお金のことだ。その額は、最盛期には約6000超円にも上がったが、リーマン・ショックで各国の株式市場が軒並み暴落し半減。現在は4000超円にまで回復している」(大前研一著「お金の流れが変わった」54頁)

このホームレス・マネーが来なくなったのはブルドック・スティール事件の影響だと大前氏は断じています。
「日本にはホームレス・マネーが来ない、と述べた。その契機となったのが、ブルドックソースのポイズンピルを認めたあの最高裁判決だといっていいだろう。事実あれ以来、外資は日本の市場に背を向け、世界のマネーはぱったり日本に入ってこなくなった。」(前掲書 139頁)

外資と対話する必要が減じるにつれ、相対的に日本企業におけるCFOの地位が後退したのだと私は思います。
しかし日本経済はこれから本当の意味でグローバル化していくことになります。(でないと日本は途上国化してしまうというのが、戸堂康之氏の「途上国化する日本」(日経プレミアシリーズ)の主張です)

資本が海外に出ていくことも、海外の資本を呼び込むことも今より数倍必要になっていきます。そのときには多くの日本企業のボードメンバーに代表権のあるCFOが名を連ねると私は確信しています。

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