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マイナンバーの利用拡大法案が成立へ――差し止め求め違憲訴訟も

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12月に違憲訴訟を起こす方針を説明する水永誠二弁護士。(8月28日、撮影/小石勝朗)

共通番号(マイナンバー)制度の施行前にもかかわらず、用途を預貯金口座や健診データに広げる法案が8月28日、参院で可決され、今国会で成立することになった。

日本年金機構の個人情報流出を受け、同機構による共通番号の利用開始を当初の来年1月から最大1年5カ月遅らせると修正した。しかし、10月5日からの個人番号通知を前に実務を担う地方自治体の安全対策の不備が露呈しており、反対運動も活発化している。

8月27日の参院内閣委員会では、年金機構の問題を受けて総務省が自治体に対し、付番した個人情報を扱う「基幹系」とインターネットにつながる「情報系」のネットワークを分離させるよう求めたのに、8月18日時点で1~2割が完了していないことが判明した。

未分離の自治体も付番の手続きを進めていることを批判された山口俊一IT担当相は、10月の制度施行時にセキュリティーが整っていない自治体は「マイナンバーのネットワークに入れない」と明言。全国一斉に制度をスタートできない可能性も出てきた。

一方、8月28、29日に「共通番号いらないネット」が東京都内で開いた反対集会では、共通番号制度はプライバシー権を侵害して違憲だとして、12月1日に全国7カ所以上の地裁に番号の使用差し止めを求める訴訟を起こす方針が報告された。準備に当たる水永誠二弁護士は「庶民は一方的に個人情報を吸い上げられて利・活用され、プライバシーは有名無実化される。問題点を広く明らかにして制度に歯止めをかけたい」と話した。

同ネットは引き続き番号通知の延期を求めるとともに、制度が施行された場合には、(1)番号通知カードの返上、(2)個人番号カード(ICカード)への取り替え拒否、(3)公的書類への番号不記入――といった「抵抗策」を検討していくことを決めた。10月3日には東京で千人規模のデモを計画している。

(小石勝朗・ジャーナリスト、9月4日号)

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