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青少年雇用促進法 制度は整った。情報開示徹底を

若者が自分に合った職場を選べるよう支援し、ブラック企業の採用活動を規制する青少年雇用促進法が先週、成立した。これまで、高齢者や障がい者、女性の雇用に関する法律はあったが、若者の雇用に光を当てた法律は初めて。

若者が適切に職場を選べれば、「3年で3割」といわれる早期離職者の減少にもつながると期待できる。青年委員会を先頭に一貫して実現に取り組んできた公明党としても成立を歓迎したい。法律のポイントは大きく分けて二つ。就業情報の開示推進と、ブラック企業求人の締め出しが来年3月から始まる。

就業情報の開示推進としては、新卒者を募集する企業に対し、応募者からの求めに応じて有給休暇の取得率や残業時間の実績、管理職の男女比などを提供するよう義務付けた。さらに、求めがなくても、これらの情報を幅広く提供する努力義務を設けた。

ブラック企業求人に対しては、新卒求人の受理をハローワークで拒否できるようにした。残業代未払いなどの法令違反を繰り返したり、セクハラ(性的な嫌がらせ)などで社名を公表された企業が締め出しの対象となる。

民間の職業紹介事業者なども、ハローワークに準じてブラック企業の求人を拒否できるように、今後策定される同法の指針に盛り込む予定だ。

制度は整った。後は、この法律が十分な実効性を確保できるように心を砕きたい。

例えば、企業の努力義務とした就業情報の提供は、具体的にどう行われるのか。企業のホームページに目立たない文字で表示しただけでは効果は期待できない。提供する情報の選択も企業に任されている。政府は、必要な情報が明示されているかをチェックし、的確に対応してもらいたい。

また、情報提供を求めた応募者が企業から採用活動で不当に扱われないか。求人拒否では、ハローワークが拒否した求人を、ブラック企業の要請を受けた民間事業者が受け入れるケースも考えられる。

この法律の付則には、施行から5年後をめどに改善を検討すると記されているが、必要ならば素早く対策を講じるべきだ。法律の成立は、あくまでも若者の雇用対策を前進させるスタートにすぎない。

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