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米、法人税引き下げ

オバマ米大統領は25日夜から米議会で一般教書演説に臨み、今後1年間の主要な政策運営方針を打ち出した。技術革新による競争力強化やインフラ整備に取り組み、雇用創出を促進するのが柱。25年ぶりの法人税率引き下げを表明し、歳出増の5年間凍結など財政再建策も示した。下院で過半数を握る共和党との間でどこまで協調できるかが焦点となる。外交では北朝鮮に核兵器の廃絶を求めた。
(日本経済新聞2011年1月26日1面)

【CFOならこう読む】


オバマ米大統領は、法人税率引き下げについて具体的には次のように言及しています。
「何年もの間、ロビイストたちは特定の企業や産業の利益のために税法を不正に操作してきた。それは、税を払わないということだったが、残りの企業は世界で最も高い法人税の打撃を受けてきた。これは道理に合わない。私は民主、共和両党にシステムの簡素化を呼びかけたい。抜け穴の一掃、公平な競争、赤字を増やさず25年ぶりに法人税を引き下げる。」
毎日新聞 2011年1月27日 東京朝刊

システムを簡素化し、ループホールを塞ぐ必要があるのは日本も全く同じですね。70%以上の会社が税金を支払っていない、日本の方が深刻な問題を抱えているとも言えます。

日本の場合、システムを簡素化しすべての法人から広く薄く税を徴収する仕組みに変えて行く必要があると同時に、中小企業については法人の利益に課税するのはなく、その利益を構成員の所得として課税する、いわゆるパススルー課税を現在より広範に適用することも併せて検討すべきでしょう。
米国では、連邦税に関し、法人税を課す企業体を明示した上で、それ以外の事業体については、事業体課税かパススルー課税かを選択できる仕組みを有しています(チェック・ザ・ボックス規則と言います)
2008年のデータですが、米国の事業体数の内訳は以下の通りです。


1) Partnerships – 3.307 million
2) S corporations – 4.440 million
3) C (or other) corporations – 2.538 million
(William P. Streng “Reconsidering Entity Selection in Uncertain Times”)

このうち、上の2つの多くがパススルーを選択しているものと思われます。つまり圧倒的にパススルー事業体の方が多いということです。
米国では外国孫会社までチェック・ザ・ボックス規則を適用することが認められているため、これを利用した租税回避が横行しています。こういった弊害は他山の石としたうえで、我が国への導入を検討することが望まれます。

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