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蛇とペットボトル

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少女が笑いながら近寄ってくる。
小さな顔に大きな瞳。屈託のない表情。

発展途上国に行けば、誰でもこんな少女に出会う。

ただ、ちょっと違うのは細い首に大きな蛇を巻いていること。

少女は笑いながら、私たちにこう言った。

「1ドル、1ドル」

[画像]


彼女は物乞いだ。そして、船を操る母親の「商売」道具でもある。
観光客は幼い少女にお金を恵む。

同様に、少女の身長の1.5倍ほどの体長を持つ蛇も商売道具だ。
胴の太さは、太いところで直径7センチメートルくらいだろうか。
少女の腕より一回り以上も太い。

同じ小船の中では、別の少女が寝ている。
妹だろうか。
そして、その少女の脇では、ぴったりと寄り添って蛇も寝ている。

別の船では子供も蛇も「休業中」。

かごの中いっぱいにとぐろを巻いて、蛇はすやすやと寝ている。
身じろぎもしない。

その上に無造作に、ペットボトルが横たわっている。
中には水。湖の水と違って濁ってはいない。飲み水だろう。

[画像]


カンボジア北部、トンレサップ湖。

ここでは、蛇もペットボトルの水も一緒くたに「生活必需品」なのだ。
一緒にかごの中に放り込まれる。

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