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TICADとICC

中国の抗日70年記念パレードに、バン・ギムン国連事務総長が出たことの関係で、一部に「国際刑事裁判所(ICC)で起訴中のオマール・エル・バシール・スーダン大統領が出席しており、そんな人物と国連トップが同席することはけしからん。」という論調がありました。国連憲章第7章によって、国連安保理からスーダンのダルフール事件でICCに案件付託されています。

 その論調の是非については、あえてコメントしませんが、私の頭の中には「来年のTICAD(アフリカ開発会議)、どうするんだろう?」という思いが浮かびました。

 来年のTICADは、第6回目にして初めてアフリカ開催です。アフリカ側に開催国選考を委ねたら、手を挙げたのがケニアとガンビア。ガンビアについては、昔、エントリー(ココ)を書いたことがありますので参照ください。近くに2年住んでいた者として、直感的に「無理」と思います。多分、ジャメ大統領の思い付きでしょう。

 それで、最終的にはケニアに決まったわけですが、ケニアのウフル・ケニヤッタ大統領はそれこそICCから、2007年の選挙暴動への鎮圧関係で告発され、一度はハーグのICCに現職大統領としては初めて出廷しています。ただ、最終的には昨年末に告訴は取り下げられています。

 ただ、ウィリアム・ルト・ケニア副大統領は同じ件で現在でもICCでの審理が続いています。かなり進んでおり、判決もそう遠くはなさそうです。ICCで起訴されているという意味では、オマール・エル・バシール大統領と何ら変わりません。

 しかも、多分、ケニアでTICAD開催するとなれば、エル・バシール大統領は来ます。お近くですし、アフリカの中での連帯から言って、普通にやってきます。そもそも、ケニヤッタ大統領は自分のアピールの場だと思っているはずですから、すべてのアフリカ首脳を強くお誘いするはずです。

 国連事務総長たる者がICCで起訴されているエル・バシールと同席するとは怪しからん、と言ってしまうと、来年のTICADで日本の総理がエル・バシールやウィリアム・ルトと同席してしまう事とのパラレルが出て来るのですね。

 まあ、今年7月オバマ大統領がケニアを公式訪問しているから特に問題ないんですかね。ただ、アメリカはICC自体に背を向けていますから、関係ないと言えば関係ないと言う事も出来ます。

 アフリカ側に開催国選考を全部任せたことがこういう困難を招いているのだと思います。何もケニアでなくても、もっとやりやすい国はあります。南アフリカ共和国を外したサブサハラで、独裁色(過度の長期政権)が無く、紛争とも縁がないという基準で選んでも、セネガル、ベナン、タンザニア、ボツワナ、ザンビア、マラウィ・・・、色々あるんですけどね。

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