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目玉はなんといってもApple TVじゃないかな

アップルのホームページを開くと「Hey siri,今日はなにかいいことあった?」というコピーが飛び込んできます。しかし思わず、「うーん、別に」と応えてしまいそうです。さまざまな製品が発表されましたが、ビジネスの視点から眺めれば、目玉はApple TVで、iPhoneもiPad Proなどは、新しいコンセプトや驚きもなく、感じるのは、むしろ安定成長を持続しながら、成熟に向かう大人の企業としてのアップルです。
iPhone6sのホームページは、「唯一変わったのは、そのすべて」のコピーから始まっています。なにか「ほとんど変わらなかったよ」という告白を見せられた感じがしました。

 なんの関連性もないのですが、1908年に登場し、流れ作業による大量生産の時代を切り開いたT型フォードの広告が頭をよぎりました。「ボディのカラーはお好みしだい。黒である限り」というものです。生産性と価格が第一だという考え方を象徴したものでした。大ヒットしたT型フォードも、この発想にこだわるあまりに、やがては時代変化に乗り遅れ、1927年には姿を消します。

ディスプレイに触れた強さに反応する3Dマルチタッチは新しさを感じますし、PeepとPopでメールを開く前に覗いて確認できるというのも便利そうです。カメラまわりも、12メガピクセルの写真、4Kビデオ、写真を撮った一瞬の前後の瞬間もとらえるLive Photosと申し分のないほど機能が充実しています。

しかし、そこにはワォ!と奮い立たたせ、購買意欲をかきたててくれるものが見いだせないのです。今のiPhoneでも十分満足しているよという囁きが聞こえてきます。ユーザーの期待値、あるいはニーズを超えてしまったときに、製品の成熟は始まります。

 発表を受けて株価が落ちたのもそのせいでしょう。確かにスマートフォンのプレミアム価格帯で地位を固めるには十分なのでしょうが、普及しつくし、成長が鈍化しはじめたスマートフォン市場を再活性化してくれそうなインパクトはありません。

それよりは、あまりにも当たり前の路線ではありながら、ようやくやってきたかと感じるのが新しいAppleTVです。

Apple TVにゲームが加わり、アップルがテレビゲーム市場に参入することになります。Apple TVのOSを「tvOS」としてサードパーティのデベロッパーに解放し、Apple TV用のApp Storeが生まれるのですが、こちらは強力です。

あらゆる家庭に入っていくかというと疑問ですが、ネットフリックスやYoutubeなどのさまざまな映像をsiriをつかって呼び出せるようになることはテレビの使い方を変える可能性を感じさせてくれています。ギ今使っているappleTVとは、利用の広がりや便利さで格段進化したと感じます。
8年待ったApple TV、ついにApp Storeが誕生 : ギズモード・ジャパン

テレビの利用を広げる、変えるという理念を掲げ、実質はゲーム市場に食い込んでハードの売上を伸ばし、アプリでも稼ぐという感じの構図でしょうか。

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