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労働問題解決には、規制強化ではなく規制遵守

参考:『議論を避けていいんですか?――“規制”と“規制の監視”の違い』 (ちきりんの“社会派”で行こう!)

「正規社員と非正規社員の格差の問題」、「正規社員でもサービス残業の問題」・・・などなど、いろいろな労働問題が言われています。
このような問題への対応として、派遣の禁止や3年以上の雇用は正規社員へ、のように制度を変えることを提案する意見がありますが、少し方向性が違うと感じています。

今の多くの労働問題は現行制度の下で解決・改善できます。
サービス残業は禁じられています。実態は労使関係があるにもかかわらず形式だけ業務委託として雇用関係はないという主張も認められません。態度が悪いという理由などからのアルバイトへの給与減額なども認められておりません。
業務停止命令という重い処罰もあります。

このように現行制度の下でも数々の労働問題は解決・改善可能なのです。それなのに、多くの労働問題が発生しているのは、せっかくの規制が守られていないことに起因することが多い。不法行為が行われていても、監督官庁は取り締まっていません。

駐車違反をなくすために、駐車違反はダメという法律を設けても期待する効果は得られません。ほとんどの確率で取り締まられないから駐車違反と分かっていても違反行為を犯します。違法駐車の列の隣の歩道を制服を着た警察官が取り締まらずに歩いていきます。

今の労働問題もこれと同じ構図です。制度に問題があるというよりは制度を守らせる力がないということが問題です。これでは多少規制を変えても意味がありません。理想状態を目指す法律を作っても制度を守らせる力がついてこなければ、状況は変わりません。

労働問題解決にやるべきは、まずは現行制度の下で不法行為を行っている企業に対する取り締りを強化することでしょう。取り締まられる可能性が高いとなれば不法行為を行うメリットが薄れ、デメリットが大きくなりますので、それで現状の改善が期待されます。

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