記事

【参院厚労委】労働契約申込みみなし制度の適用拡大を主張 津田議員


 参院厚生労働委員会で1日、「労働者派遣法改正案」と「同一労働同一賃金推進法案」の審議が行われ、民主党からまず津田弥太郎議員が質問に立った。

 9月1日は、審議中の労働者派遣法改正案の中で同改正法の「施行期日」とされている。津田議員は、施行日を迎えてもなお審議が続いていることについて「まさに呪われた法案だ」と皮肉を述べ、与党側から施行日を9月30日に修正するとの提案があったことを明らかにした。

 この提案の背景には、10月1日からスタートする「労働契約申込みみなし制度」の存在がある。この制度は、派遣先企業が派遣労働者に本来業務以外の仕事をさせるなどの違法派遣を行った場合に、派遣先がその派遣労働者に対し直接雇用の申込みを行ったとみなすもので、派遣労働者の保護につながる一方、派遣先企業では訴訟リスクが高まることなどへの警戒感が強い。これに対し今回の改正案では、派遣労働の専門26業務の区分がなくなることなどから、改正案の成立によって同制度の実効性は失われるとの見方がある。

「労働者派遣法改正案」と「同一労働同一賃金推進法案」について質問する津田議員

 津田議員は「この制度を導入した2012年改正には自民・公明両党も賛成している。よもや両党がいったん成立した法案を施行日前に修正して実現不可能にしてしまおうなどと、よこしまなことを思っているわけではないだろうが」と政府与党に釘を刺した上で、「申込みみなし制度」の適用対象を、(1)「離職した労働者を、離職後1年以内に派遣労働者として受け入れてはならない」との禁止規定に違反した場合(2)事前面接をはじめとする派遣労働者を特定することを目的とする行為を行った場合(3)グループ企業内派遣の8割規制に違反した場合(4)派遣契約に定められた業務内容、就業場所、就業時間等に反して就業させた場合――に拡大することを提案した。

 続いて津田議員は、「同一労働同一賃金推進法案」について、衆院では共同提出者である民主党への相談も説明もないまま、維新が与党と修正協議を行い、衆院で可決させた経緯を「嘆かわしいこと」と苦言を呈し、原案では「待遇の均等の実現を図る」とされていたものが、「均等な待遇及び均衡のとれた待遇の実現を図る」と修正されたことについて、「魂を売り渡した」と厳しく批判。

 有期雇用のパートタイム労働者の賃金格差を争った「丸子警報器事件」の1996年の長野地裁上田支部判決が「『同一(価値)労働同一賃金の原則』に明言する実定法の規定は未だ存在しない」と指摘していることに触れて、「立法者が弱腰である限り、いつまでたっても非正規労働者は差別され続けてしまう」「今議論中の派遣労働の世界でも、真の意味での『同一労働同一賃金の原則』が実定法で確定されない限り、派遣労働者への差別的な待遇が永遠に続く」と主張し、均等待遇の実現を目指す真の意味での「同一労働同一賃金推進法」が必要だとの認識を示した。

民主党広報委員会

あわせて読みたい

「雇用・労働」の記事一覧へ

トピックス

ランキング

  1. 1

    橋下氏 任命拒否の教授らに苦言

    橋下徹

  2. 2

    給付金効果はあったが見えぬだけ

    自由人

  3. 3

    官僚へ負担どっち? 野党議員反論

    BLOGOS しらべる部

  4. 4

    すすきの感染 酒飲みにうんざり

    猪野 亨

  5. 5

    岡村結婚の裏に涙のエレベーター

    文春オンライン

  6. 6

    日本における次世代の目玉産業は

    ヒロ

  7. 7

    処理水の安全 漁業側が自信持て

    山崎 毅(食の安全と安心)

  8. 8

    iPhone12かProか...売り場で苦悩

    常見陽平

  9. 9

    コロナ巡るデマ報道を医師が指摘

    名月論

  10. 10

    学術会議に深入りしない河野大臣

    早川忠孝

ランキング一覧

ログイン

ログインするアカウントをお選びください。
以下のいずれかのアカウントでBLOGOSにログインすることができます。

コメントを書き込むには FacebookID、TwitterID のいずれかで認証を行う必要があります。

※livedoorIDでログインした場合、ご利用できるのはフォロー機能、マイページ機能、支持するボタンのみとなります。