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菅総理は悪くない、悪いのは日本の政治のシステム

<業務連絡>
講談社Webマガジン現代ビジネスで河合薫さん(健康社会学者)と対談しています。テーマは「食とストレス」です。こちらからどうぞ。
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昨日の内閣不信任決議案を巡る国会のドタバタには、呆れ果てた人がほとんどだったと思います。震災復興の極めて重要な時期に、無駄なエネルギーを使い、日本の復興のために日々懸命に努力している人たちのモチベーションを低下させる日本のリーダー。日本の政治の人材不足を嘆く声が聞こえてきます。

しかし、悪いのは政治家でしょうか?私は日本の政治の問題は、制度にあると思います。菅さんが無能なのではなく、あのように動くことがメリットになる仕組みに問題があるのです。

一般の会社でも同じようなことがあると思います。例えば、能力もやる気もある有望な社員が入ってきても、会社生活をしているうちにスポイルされてしまう。その原因は本人の資質ではなく、会社の人事制度です。真面目に努力して会社の利益に貢献しても、それが評価されない。それよりも社内で人脈を作り、上司に気に入られることの方が評価される。そんな人事をやっていれば、真面目に仕事をするより、上司と毎晩飲みに行くことを優先するのは当然の流れです。

日本の政治には、政治家が投票という国民からの人事評価で正当に評価されないこと、それに加え、参入障壁の高さという問題が存在します。

参入障壁に関して言えば、日本で国会議員になろうとすると、政治家の2世として生まれるか、官僚になって立候補のタイミングを狙う、くらいしか有効な方法はありません。しかも、選挙にはお金がかかりますし、政治家という仕事には極めて大きなリスクがあります。人気が無くなれば選挙で落選して、ただの人になってしまうのです。普通のビジネスパーソンが政治に目覚めたとしても、選挙に出て、落選したらまた仕事に戻るなんてことはなかなか怖くてできません。

結局、政治家という仕事は極めて限られた人にしかチャレンジできない参入障壁の高い仕事になっているのです(社会運動家から政治家になった菅さんは珍しい例ですが)。

そしてもう一つの問題が一票の格差です。代議士という国民の代理で国会で仕事をしている人たちが地域による格差を持ったまま放置されている。これが遅々として修正されないのが、歪みをもたらしています。

これは、このような活動を通じて、国民が声をあげていかなければなりません。

一部の世界にいる特殊な人たちを歪んだ制度によって選び、その人たちに政治を任せている。人の問題ではなく、システムに問題があるのです。

国会でドタバタを繰り広げる政治家を批判しても問題は解決しません。繰り返されるだけです。今必要なことは、日本の政治に最もふさわしい最高レベルの人材がどうやったら獲得できるのか、その仕組みを考えることではないか。

何とかしなければなりません。

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