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震災で世の中が変わったのではなく、現実に気がついただけ

震災によって、日本人の価値観が根底から変わってしまったという人がいます。確かに、1945年の敗戦以降では、日本にもっとも深刻は影響を与えた災害ですから、物理的にも精神的にもとても大きなインパクトがあります。

例えば、震災前と震災後で、こんな風に変わったのではないでしょうか。

安全だと思っていた原子力が安全ではなかった。

安定していると思っている電力会社が、危機的な状況に置かれている。

オール電化は安全で効率的と思っていたら、集中リスクがあることがわかった

便利で洗練された臨海の住宅地が、液状化で安心できなくなった

眺望の良い高級高層マンションは、エレベーターが止まると陸の孤島の可能性がある

大きな高級車がステイタスだと思っていたら、燃費が悪いことがネガティブ要因になった

家を所有するのが夢だったが、所有することは実はリスクが増えることだった

家には在庫を持たず、コンビニでいつでも買えると思っていたら売切れで買えなかった

専門家だと思っていた人が、実は何も知らない人だった

このように、震災によって今までの価値観が変わっています。でも、良く考えてみてください。価値観は変わったかもしれませんが、実は現実は変わっていないのです。

燃費の悪い車は前から燃費が悪いですし、専門能力に疑問符が付けられている人は、元々その程度の能力だったのです。現実は、何も変わっていません。つまり、

世の中が変わったのではなく、現実に気がついただけ

なのです。人間には、自分の目や判断基準を通してしか現実を見ることができません。現実そのものを見るのではなく、その現実に自分なりの価値判断を付加して世の中を見ているということです。

コップに水が半分入っているという現実があっても、

半分しか入っていない

と考えるか

半分も入っている

と考えるか

は、その人の価値判断次第なのです。

便利と思っていたことが不便、安全と思っていたものが危険、格好悪いと思っていたことが格好良い・・・価値観の転換は人間の見方の変化です。上から見るか、下から見るかの視点が変わっただけの話です。

人間の価値観や考え方は、環境の変化によって簡単に変わってしまう。すべては、相対的な価値に過ぎません。それを絶対的な価値と勘違いしてしまうところに人間の愚かさがあるのだ。

そんなことを考えた。1週間でした。

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