記事

理解されているようで理解されていない「立憲主義」

 分かっているようで分かっていない言葉というものがある。現在、その代表例が、「立憲主義」という言葉だろう。詳しくは、メルマガの最新号で詳述してあるから、そちらを参考にしてほしいが、一言書いておこう。

安保法案に反対する人々が「立憲主義を破壊するな!」と騒ぎ立てるのは構わないのだが、実際に、そう騒ぎ立てている人が「立憲主義」を理解しているとは思えない。

勿論、「立憲主義」とは、第一義的には、「為政者が憲法を守る」ということだが、現代における立憲主義には、それ以上の意味が含まれている。

異なる世界観を抱く者同士が、互いに自らの世界観を強制しようとするのではなく、お互いの異なる世界観を表面的には許容しながら、自らの自由を享受する。

国民の「消極的自由」(バーリン)を擁護するのも、立憲主義の役割だ。国民の大多数が特定の世界観、宗教観を信奉しても、それを押し付けてはならない。ましてや極めて極端な世界観を国民に強要することがあってはならない。そういう意味合いも含まれている。

だから、よくよく考えてみると、非武装中立、無抵抗主義は、近代的な立憲主義に反している。

「集団的自衛権の容認」以前に、「自衛隊」も認めない、「個別的自衛権の行使も認めない」とする憲法学者たちの議論とは、殆ど、近代立憲主義を否定して、特定の世界観を強要するような類の議論に思われて仕方ない。

今回のメルマガは原稿用紙で50枚を超える内容になっているが、これを読めば、近代における立憲主義の概要について、理解することが出来るだろう。

理解のためのキーワード。下記のキーワードが理解できていれば、立憲主義について、大体わかっているといってよいのではないだろうか。

立憲主義、法の支配、王権神授説、ボーダン、フィルマー、ホッブズ、バーリン、二つの自由概念、積極的自由、消極的自由、シュミット、憲法九条、非武装中立

如何ですか?意外と難しいですよ。

あわせて読みたい

「安全保障法制」の記事一覧へ

トピックス

議論福島第一原発処理水の海洋放出は許容できるリスクか?

ランキング

  1. 1

    毎日の誤報「公正」は口だけか

    青山まさゆき

  2. 2

    NHK「しれっと」報道訂正に疑問

    音喜多 駿(参議院議員 / 東京都選挙区)

  3. 3

    タクシーのマスク強制が嫌なワケ

    永江一石

  4. 4

    JALの旅行前検査 医師が「ムダ」

    中村ゆきつぐ

  5. 5

    トランプ氏の側近3人 暗躍失敗か

    WEDGE Infinity

  6. 6

    タワマン強盗の恐怖を被害者激白

    NEWSポストセブン

  7. 7

    橋下徹氏 毎日新聞は訂正すべき

    橋下徹

  8. 8

    鬼滅旋風で頭抱える映画配給会社

    文春オンライン

  9. 9

    田代まさし闘病で収監延期の現在

    SmartFLASH

  10. 10

    都構想リーク記事に陰謀の匂い

    青山まさゆき

ランキング一覧

ログイン

ログインするアカウントをお選びください。
以下のいずれかのアカウントでBLOGOSにログインすることができます。

コメントを書き込むには FacebookID、TwitterID のいずれかで認証を行う必要があります。

※livedoorIDでログインした場合、ご利用できるのはフォロー機能、マイページ機能、支持するボタンのみとなります。