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「映画館のQBハウス化」のススメ

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 TOHOシネマズが、春から試験的に導入していた『映画料金1500円』を早期終了するという発表を行った。
 TOHOシネマズいわく、「一般1800円の鑑賞料金を1500円に値下げしても、ほとんど効果は見られなかった」ということらしいのだが、これは当たり前の結果だろうと思う。
 元々高い料金設定である1800円が1500円になった程度では、消費者としての“お得感”はあまり感じられないので、劇的な集客アップに繋がらないだろうことは素人目にも明らかだ。
 その証拠に、皮肉にも、もう1つの高校生料金(1500円が1000円)は好評だったらしく、予定通り1年間継続されるらしい。

 単純に『一般』の割引率と『高校生』の割引率を比較すると、以下のようになる。

 一 般(1500÷1800=)約0.83倍

 高校生(1000÷1500=)約0.67倍

 普通、料金の高い方(一般)の割引率を高くするのが一般的だと思われるのだが、どういうわけか低い方(高校生)の割引率の方が高くなっている。これでは尚更、『一般』の割安感はなく、初めから結果は出ているようなものである。
 そもそも映画の前売券が1300円で販売されているのに、それよりも200円も高い料金設定で集客効果を望む方がどうかしていると言える。

 しかし、こんな素人でもできそうな予測ができなかったというのは少々疑問が残る。これでは、元々、本気で鑑賞料金を下げる気は無かったのではないか?と勘ぐる人も出てくるかもしれない。
 「皆さんが高いと言うので料金を下げましたが、効果が出なかったので、料金を1800円に固定します」と言うのは、もう少し料金を下げてから言う台詞だろうと思う。

 以前から私は「映画料金を1000円以下にすれば集客効果が上がる」と言ってきたが、高校生料金に限って言えば、実際にそうなったことが証明されたことになる。

 ちなみに私も映画はよく観る方なので、ムービックスの会員になっている。ムービックスの会員の場合、映画を5本観ると次の1本が無料となるシステムになっているので、6本で9000円だから、9000円÷6本=1500円になる。なんのことはない、今回のTOHOシネマズが行ったテスト料金と同じ値段である。

 調べたところ、TOHOシネマズでも会員になれば『6回観れば1回無料』というサービスがあるらしい。ということは、結局のところ、未会員が会員になった場合と同じサービスを試験的に行っていたというだけの話のようだ。
 元々、映画館では、会員になれば鑑賞料金が割引されるというサービスがあるわけだから、その同じ市場に同じ割引率を適用した別の値引きサービスを試験的に導入したところで、ほとんど意味がなかったということである。

 TOHOシネマズ内では、1800円を1500円にしても効果が無かったので既に諦めムード(?)が漂っているのかもしれないが、ここは逆転の発想で、「1500円で効果がなかったのだから、もう少し下げてみよう」と考えることをオススメしたい。
 何度も言うが、一般の料金も高校生と同じ1000円まで下げれば、ほぼ100%に近い確率で効果は出ると思われるので、諦めずにチャレンジしていただきたいと思う。それが1映画ファンとしての素直な実感であり、理想でもある。

 できれば TOHOシネマズだけでなく、日本中の全ての映画館で『映画鑑賞料金一律1000円』を導入することを改めて進言したいと思う。言わば、「映画館のQBハウス化」のススメである。

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