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「ネットの世紀」とパフォーマンス政治の終わり

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 かつて自民党の麻生元総理が2兆円のバラマキ(定額給付金)を行い、世間からは「世紀の愚策」と批判されていたことがあったが、現在の民主党の体たらくぶりを観ていると、まだ麻生氏の方が幾分かはまともだったのかもしれないなと思うことがある。

 「漢字の読めない馬鹿総理」と揶揄されたものの、一応は経済刺激策(エコカー減税等)を実行し、一時的にではあったとしても少しは景気を良くすることができた。また、『アニメの殿堂』を創ろうと、文化的な意味での経済刺激策にも取り組もうとしていた。当の本人は単に自らの趣味の延長線上で考えていただけなのかもしれないが、個人的には、別に創っても良かったのではないかと思う。

 しかし民主党は、イメージ的に無駄に見えるものを事業仕分けにて悉く削っていった。こういった削減政策は、自民党時代の放漫財政を見直すという、どこか良いイメージを国民に抱かせたため、拍手を送る国民も少なからず存在した。しかし結果的に現れたものは、更なる不況のみで、ほとんど何のプラスにもならなかった。

 無から有を創造するという投資的な発想が全く存在せず、単に無駄を削減するだけというジリ貧の清貧思想に被れた民主党が行ってきた政策は、発足当初から多くの有識者が危惧していた通り、経済発展というものとは、およそ無縁の政策ばかりだった。

 その民主党の菅総理もようやく退陣することになったそうだが、現在、民主党代表を決定するべく後継者争いのパフォーマンス劇が繰り広げられている。中でも急遽、前原誠司氏が立候補したということで大きな騒ぎになっているようだ。

 前原氏と言えば、かつてのライブドア事件時に、偽メール事件でまんまと踊らされ、国会で「粉飾決算」という的外れな言葉を大声で叫んでいたことでも有名な人物である。当時、こんなもの(偽メール)に騙されるような政治家がいるのか…と幻滅したことを覚えている。

 この件については、民主党は既にホリエモンに謝罪している。当の前原氏は個人的に謝罪したのかどうかは知らないが、イメージだけで簡単に騙されてしまうような人物が一国の代表である総理大臣になる可能性が有るというのは、ある意味で恐ろしいものがある。

 このことは、前原氏や民主党だけに限った話ではないが、イメージだけで物事を判断するような人物が、根も葉もない陰謀論のようなものにコロッと騙されて、全くお門違いな政策を実行されると考えるだけで恐ろしくなる。

 物事の本質を見ようとせずに感情だけで動く政治家ほど危険なものはない。なぜ危険なのかというと、そういった人々は推定有罪論者(魔女狩り論者)と同じ精神構造を有していると思われるからだ。早い話、民主主義を理解していないということである。

 日本では有権者である国民自体も感情で揺れ動く人が多いせいか、理性的に語る政治家よりも感情的に語る政治家の方が人気が出る傾向が強いため、敢えて感情的な政治家を演じている政治役者(?)も多いのかもしれない。原発問題でヒステリックに騒ぐことで人気が出るなら、本心とは裏腹に目先の人気取りのために「脱原発」と声高に叫んでいる政治家も多いことだろう。

 しかし、現在は「ネットの世紀」である。ネットの世紀であるということは、紛い物は、いずれ判明するということである。現在、世界各国の独裁国家で相次いで暴動が発生しているのも、政府が紛い物であるという情報が国民に伝播し、その情報が正しいと判定されている証拠でもある。

 先程、偽メール騒動のことを述べたが、当時は前原氏の発言が間違っていることに気が付いている人は少なかったが、現在では既に間違いであったことが判明している。ネットによって偽メールだと発覚したわけではないが、時の経過とともに、正しいものは正しい、間違ったものは間違っていると正確に判断されるようになっていくのがネットの世紀の特徴である。その場凌ぎのデマカセが通用しない時代にあって、目先の票欲しさに偽善者を演じていると、いずれ、手痛いしっぺ返しを食らうことになる。

 これからの政治家は、そういった危険性を充分に認識した上で言動しないと、いつ足元を掬われてもおかしくない時代だということを肝に銘じておく必要があると思う。このままネット文化が開けていくと仮定すれば、建前優先のパフォーマンス能力にだけ長けた政治家の時代は早晩、終わりを迎えることになるだろう。

 たとえ短期的には批判されたとしても、正論を述べることのできる政治家が評価されるという当たり前の時代になることは国民にとっては喜ばしいことであり、他ならぬ政治家にとっても喜ばしいことであると思う。偽善者を演じなければ票が取れないというような無意味な政治には、もうウンザリである。

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