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次の危機が近づきつつある-6 インフレ目標がバブルを生み出す

インフレ目標というものがある。各国中央銀行は2%だとか3%だとかそういったインフレ数値を目標に金融政策の運営を任されている。明示的にせよ明示的にないにせよ多くの中央銀行がこれらの目標を持っている。

そもそもは政府というのは放漫財政を取りがちなうえに中央銀行に緩和的な金融政策を押し付けがちであるから、その結果としてのインフレの高騰を招かないようにこれらのインフレ目標が中央銀行に課されてきたわけだ。

だが、最近では世界的に特に先進国でインフレの低迷が続いているのでむしろインフレをいかに引き上げるかが中央銀行に課題として与えられている状況になりつつある。良くも悪くも世界は日本化しているといえるのである。

このブログでは以前から書いているがインフレはなぜ低迷するのか?アメリカがいい例だが、輸入物品やIT関連の製品の価格は値下がりが続く一方で輸出や輸入の影響を受けづらいサービス価格は上昇傾向~安定している。

このことは非常に重要なインプリケーションを持つと僕は思っている。世界経済が一体化しインターネットの発展によって価格透明性がより高まっている(=より競争的な)現代の社会/市場においてはインフレ率は世界市場において決まるのであってもはや一国の中央銀行のコントロールの範疇にはないということである。

その場合に中央銀行がインフレ目標に縛られると何が起きるのだろうか?世界市場で決定されるインフレ値は1%であるのに中央銀行が2%のインフレを達成するために無尽蔵にマネーを擦り続けるわけだ。だが、市場で決定されるインフレ率は一国の中央銀行が簡単にはコントロールできるものではない、その結果はインフレの上昇ではなく過剰な投資によるリスク資産の膨張によるバブルとその崩壊である。ITバブルとその破裂、リーマンショックもそうだが、過剰な金融緩和は1970年代のようなインフレの高騰ではなくバブルの膨張と破裂を招いてきた。日本のバブル崩壊も同様であった。

中央銀行が管理できないインフレという間違った目標がバブルを膨張させ崩壊させてきたのは過去20年30年の歴史を見れば明白である。

そして現在も日本や欧州の中央銀行はインフレ目標という空虚な目標を達成するためにひたすらに金を擦り続けている。その結果として世界中でバブルは膨らんでいる。そもそもインフレになれば経済が制著するうということ自体が誤った認識であるのにだ…。恐ろしい話である。インフレを一国の中央銀行がコントロールできるという誤った認識。これこそが糸つの危機の源泉であると僕は考えている。

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