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肉を切らせて骨を守る。

今、中国で起きている事。

銀行がお金を貸さなくなった。
特に不動産開発への融資を抑え始めた。

特に民間企業への融資が相当厳しくなっているようだ。
しかし、不動産投資に対する融資残高が多いのは地方政府傘下の投資会社、また大型国有企業傘下の投資会社である。

中国に行けばよく見かけるが、チャルコとか紫金とか中国石化とか中糧とか鞍鋼の名前が入ったビルジングやホテル、マンション。
福記の資産を買い取った安徽投資なども安徽セメントの子会社だ。
でもセメントのような硬い仕事をせずにお金でお金を生むマネーゲームに奔走する。

そのように、中国の国有企業(上場企業の親会社)は本業以外に必ずと言っていい程投資会社を傘下に持つ。
そこを通じて、不動産投資などを行う。
本業からの利益をぶち込むのではなく、国有企業の信用とコネで銀行から巨額の融資を引き出す。

地方政府も全く同じシステムで銀行から融資を得て、再開発だなんだと住民を安い立ち退き料で追い出し、マンション群やショッピングセンターを作り、それを売る。いや、作る前から売り先は決まっている。

不動産バブルが前向きに回転している時は良い。
立ち退き住民とマンションが買えなくなった貧乏人以外は幸せだ。
でも、逆回転を始めたらどうなる。

まず焦げ付くのは、それら投資子会社が抱える借金である。
でも、政府の飼い犬である銀行は、地方政府や大型国有企業を破綻させてまで、取り立ては行わない。不動産バブルが崩壊すれば、銀行は巨額の不良債権を抱える事になり下手すりゃ破綻だ。

ここまでは日本のバブル崩壊と全く同じながれである。

違う所と言えぱ、日本バブルは千昌夫が作り出したものであるのに対し、中国は地方政府と大型国有企業が作り出した部分だけだ。

民主主義法治国家なら、銀行破綻→金融ショック→株価暴落→民衆パニック→景気超悪化→企業破綻→倹約→デフレ→企業破綻→景気大低迷・・と、このように進んでいく。

しかし、中国の違う所は絶対に銀行を破綻させない。
それを日本バブル崩壊から学んだと言う。
地方政府や国有企業が作った不良債権・・・そんなもん、政府が闇から闇へ葬り去る。黙っていれば誰も分からない、分からないし破綻もしないからパニックは起らない。

でも、崩壊回避の為に実弾(お金)はある程度必要だ。
そのお金は、まずはインフレ率を考慮すれば逆さやとなっている預金の低金利と貸し付けの高金利の利ザヤで潤う銀行に出してもらう。逆ザヤで銀行が不当に儲けていても一般市民は銀行に文句を付けられない。何故なら金利政策は中国政府の自由裁量で決められているからだ。
そのおかげで大型銀行の利益は順調に伸び続けている。
バブル崩壊専用貸倒れ引当金も順調に積みあがっている事だろう。

そして返す刀でこのまま貸し続ければいつかはこれも破綻するだろう民間企業への貸し出しを極度に絞る。さらに危ないところは徹底的に貸しはがす。

つまり中国はいざとなれば国を守るために一般民衆から吸い上げた生血を貯めこんで準備しているのである。一般市民や民間企業の肉を切っても、国の屋台骨は守る。

第一波はそれで何とか凌げるだろうが、二波、三波目はやはり怖い。

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