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曲がり角の慰安婦像

オーストラリアのストラスフィールド市で持ち上がっていた慰安婦問題。現地で陣頭指揮を執る方から数日前、近況報告と称して8月11日の市議会特別会議で最後の判断が下されるが、形勢は不利なもののいろいろプランはあるという趣旨のメールを頂戴しました。

たまたま、当地を訪れていた明星大学の高橋史朗教授を囲んでカナダ、BC州バーナビー市の慰安婦問題で日本側として活動していた主要メンバー数名と懇談会を催していたこともあり、当然ながらその話題にも触れ、オーストラリアの動きが気になってしょうがない、そんな感じでありました。

結果を報道で知った時、正に安堵でありました。その判断に至る最大のポイントは慰安婦像はオーストラリアと全く関係ない第三国間の問題であり、それをオーストラリアに持ち込むことは住民間の不和を増長させるということでありました。また、慰安婦像は平和の像という趣旨ではなく、反日という政治問題であるという印象を改めて強調したのではないでしょうか?

この流れは実はバーナビー市での考えとほぼ一致しており、もしかするとオーストラリア側はバーナビー市長と何かやり取りがあったか、バーナビーの判断を参照していた公算は高いと思います。オーストラリアとカナダが旧英国連邦の国である点を考えればアメリカでの慰安婦像の動きとは一線を画した独自の判断を下したということになります。

今春、バーナビー市長声明で慰安婦像建立案件について日韓コミュニティへの差し戻しの判断がなされた後、日本側と韓国側のコミュニティ代表者が非公式の接触を行いました。その際、日本側代表者から「なぜ、この像をここに設置したいのか?」という質問に対し、先方の回答は「Mr.ABEだから」でありました。つまり、一般に言われている世界平和云々ではなく、反日というプロパガンダそのものが時の首相のカラーで反応してしまったということなのでしょう。これを聞いた高橋教授もかなりびっくりされていましたが、実態とはそんなものなのでしょう。

これは私の考えですが、慰安婦像問題はもはや、韓国側として戦略にならなくなった感があります。勿論、アメリカではそのような動きがまだまだ続いているようですが、結果として像を設置したことにより住民の一部の反日の声が高まり、現地の日本人がいじめや嫌がらせを受けるなどの状況があると聞いてます。

アメリカと日本が国家間ベースでどれだけアライアンスを結んでいるとしてもコミュニティベースでの不和の増長を促し、それを放置しているアメリカの統治の考え方には大いに疑問が残ります。折しも黒人射殺事件から一年たったファーガソンで再び、非常事態宣言が出されているようですが、アメリカのコミュニティは力のあるものが支配するという古い発想を前提としているようで、住みやすい国づくり、移民国家としてともに成長していこうとする魅力ある国家を形成しているようには思えません。

いわゆる反日教育はあることないことを並べ立て、日本はこんなに悪い国だということを小さい子供たちの頭に植え付けるいわゆる洗脳であります。しかもそれを日本人が主導しているケースもあるのです。正に狂っているとしか思えません。

教育というのは悪いことをした人を叩くのではなく、そこからどのように更生したかのプロセスを教えることに意味があります。日本が戦後、どれだけ生まれ変わったか、それを見ようともせず、悪い奴と決めかかるそんな輩がまだ、うようよいることに実に残念な思いがあります。

オーストラリアの慰安婦像問題がひと段落したこと、心よりご苦労様と申し上げたいと思います。

今日はこのぐらいにしておきましょう。

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