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【参院厚労委】津田議員、派遣労働者の立場に立つ法改正求める

 参院厚生労働委員会で11日、労働者派遣法改正案に関する質疑が行われ、民主党・新緑風会の1番手として同委員会理事の津田弥太郎議員が質問に立ち、(1)製造業派遣のあり方の検討(2)無期雇用の派遣労働者の解雇と不利益取り扱い(3)再延長の場合の歯止め措置(4)過半数組合等からの意見聴取の実効性の担保(5)無期雇用の派遣労働者等による常用代替――等に関して質問し、派遣労働者の立場に立った改正であるべきだとして政府に対応を求めた。

 津田議員は冒頭、2003年の労働者派遣法改正で製造業務への派遣労働を解禁した際、「不安定劣悪な労働環境のもと、戦後の日本の発展の原動力となってきたものづくりが危機的状況に至る」という強い懸念があったこと、その後のリーマンショックの際に製造業を中心に大量の派遣切りが行われ、雇用ばかりか住む家まで失われるという悲惨な状況が実際に全国で起きたことに言及した。

 製造業派遣を廃止すべきという議論は民主党政権下の12年の改正の際に決着せず、付則の検討条項で議論が持ち越しとなったが、その後今回の改正案提出まで政府の労働政策審議会で議論らしい議論が行われず、「経済活動や雇用に大きな影響が生じる恐れがあることから禁止しないことが適当」と一方的に結論付けられたと津田議員は問題視。製造業派遣のあり方について廃止も含めた厳しい規制の検討を引き続き行うよう山本副大臣に要請した。

 続いて、昨年の衆院での審議で山本副大臣が無期雇用の派遣労働者への対応について「派遣元事業主は無期雇用の派遣労働者を派遣契約の終了をもってのみ解雇してはならないことを指針に規定する」「また派遣契約の終了のみをもって解雇しないようにすることを許可基準に記載する」などと答弁したことを取り上げた。「今回の法改正が成立した場合、派遣元は派遣契約の終了に加え、遅刻などの労働者の軽微な落ち度をセットにして解雇を行う可能性がある」と津田議員は懸念を表明し、「本来は派遣契約の終了は解雇理由に一切することはできないとの規定でなければおかしい」と指摘した。山本副大臣は「実質的に派遣契約の終了を理由として解雇することがないよう、厳しく指導していく」などと答弁した。

津田議員2

 使用者が労働組合等の反対を押し切って、派遣期間の1回目の延長を行い、その先に再び3年を経過して再延長が生じた場合、1回目以上の強力な「歯止め」は用意されているかを津田議員はただした。厚生労働省の担当部長は「1回目の延長の際と同様に延長の手続きを踏む必要がある」旨を答弁。津田議員は「つまり新たな歯止めがない。この法案の最大の欠陥はこの点にある」と指摘した。「過半数組合が反対しても、これを二度三度と押し切って派遣の延長を強行しようとするのだから、本来はハードルがどんどん高くならなければおかしい。現実的に機能する歯止めを検討すべきだ」と問題提起した。これに対して厚労省は何らかの対応を検討すると応じた。

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