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移民問題は依然深刻な課題

欧州において移民の問題は依然、深刻な課題である。イギリスでもその状況は変わりない。

リーマンショック後の景気の大きな悪化を受けたスケープゴート作りのようにも思えたが、行き続き増えすぎた移民に対する国民の視線は厳しいようだ。

僕自身も移民とまではいかないが、一時的に外国人としてイギリスで働いていた身なので彼らからこの問題に関して本音を聞きだすことは難しく、彼らの移民に関する生の声を聞くのは難しい。新聞などに頼るしかないのが現状だ。

「移民受け入れという慈善」はやめた

 インドのビジネス・スタンダード紙によると、キャメロンは演説でEU圏外からの移民が多くなった要因としてイギリスの福祉制度を批判。その上で、現政権は「大量の移民ではなく優秀な移民」のみを歓迎すると発言した。

「問題は、働かない国民を長年支えてきた福祉制度のおかげで、ぽっかりと空いた労働市場の穴を、移民が埋めているということ。非難されるべきは、このひどい福祉制度であり、前政権がその改革に完全なまでに失敗したことだ」

 インドのヒンドゥスタン・タイムズ紙によると、キャメロンはさらに、前政権である労働党は大量の移民と不法移民(主に学生や合法移民の家族)が法の抜け穴を利用して入国してきたことを傍観していたとも批判した。

 英ガーディアン紙によれば、英語を話せなかったり社会に同化する意志のない移民は、コミュニティーを分断させる「一種のわだかまり」を生んでいるとも語った。(News Weekより引用)


経済的には移民は経済成長およびネイティブの労働者の賃金上昇に貢献しているという研究は多い。また、移民は労働市場におけるミスマッチを埋める役割をしている。しかし、上記のようにここまで欧州諸国が取ってきた多文化主義という考え方はドイツでもここイギリスでも限界に来ているようだ。

テレグラフの記事にあるイギリス人の正直ベースの告白が書いてあるので紹介したい。

Who is to blame for fractured Britain?

30年間に西ロンドンのサウス・イーリングという場所に住んでいる。昔から、移民はいたが、街の雰囲気が恐怖を感じるほどに速いペースで変化することはなかった。しかし、2004年以降若い東ヨーロッパ人が大量に流入し始めてから我々の地域社会は高配した。彼らは熱心に働くがイギリスの文化・社会に溶け込もうと言う意識はゼロだ。ポーランドのテレビを見てポーリッシュ・ショップを作ってポーランドの食材や新聞・本を売る。英語は最低限しか覚えない。

残念ながら、これが今のイギリスの状況なのかもしれない。

ちなみに数字が示されている。

8人中1人のイギリス人が外国生まれ。
小学校においては25%の子供が英語が母語でない。
最近の世論調査では63%の白人、43%のアジア系、17%の黒人が移民は英国に悪影響を与えていると答えた。


と言う結果。

こういった問題はあまり表に出てこないが、やはり多くのイギリス人の中に移民に対する嫌悪感の感情があるのは事実だろう。もちろん、おそらく、多くの移民はまともでイギリスのためにプラスになっていると彼らは思っていると思われる。特にロンドンなどはコスモポリタンな町だからそうだろう。

しかし、同時に不法移民やペースが速すぎる移民の増大は社会によくない影響を及ぼし軋轢を生むようだ。

おそらく、統合ではなく「多文化主義」という事なかれ主義と甘え、そしてとりあえず労働力として利用しようという甘い考えが欧州の移民政策の問題を大きくしてしまったのではないだろうか。

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