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欧州債務危機(ギリシア危機)に対するシンプルなまとめ

いつも、説教じみた話が多い当ブログだが。。。。(自分はそうとも思っていない。笑)

今日は、たまーにやるマーケットを見ながら世の中をシンプルに解説というシリーズ。

今日はあまり美しくないが図で説明してみたい。



分かりやすく書けば、このような感じになると僕は思っているし、市場関係者の大方の理解とも一致するだろう。

ギリシアという小国がデフォルトすることは最早市場はほぼ織り込んでいる。その証拠にギリシアの債券は額面100円に対して40程度で取引されているからだ。

むしろ、問題はギリシアのデフォルトがイタリアなどのほかの弱小組(いわゆるPIIGS、あるいは周辺国)にどの程度影響を与えるかである。

そして、その際に一番重要なのはそれらの国の国債はもちろんのこと、企業などに貸し出しを持つ欧州系の金融機関に与える影響がいかに大きいかである。そして、市場は今そのことを大きく懸念し欧州の金融機関の資金調達コストは大きく上昇している。

ただし、日々の資金調達という意味ではECBからの潤沢な資金供給、さらにドルの資金も供給されているのでそこまで大きな問題ではない。むしろ、問題は長期に渡る資金調達コストの上昇である。

その背景には欧州ならびに先進諸国の潜在成長率の低下・投資(融資)機会の喪失・金融機関への規制強化・今後訪れる可能性が高いリセッションリスクの増大などが上げられる。

そして、そのことが金融機関の貸し出し姿勢を抑制しさらに景気に悪影響を及ぼすという負の連鎖が今起こりつつあるのである。

もちろん、長期的には既存の金融機関の体力がなくなっても新規の金融機関が貸し出しを行えばよいし、企業間金融という手段もある。欧州系以外の金融機関が貸し出しを行うこともできよう。また、規制強化にしても長期的には規制の抜け道をかいくぐってリスクテイクを行うことはさほど難しくないだろう。

しかし、短期的にそれらのことが怒るとは考えにくい中で、明らかに上記の要素は景気にネガティブである。そして、それ以上に問題なのはそもそもの潜在成長率が低いこと・およびその低下であろう。

そして、成長率の低下は堅調な経済成長と人口増加を前提とした財政政策・社会福祉政策の先行きをsらに暗いものにし、財政再建への道はさらに困難を極めるだろう。

イタリアはGDP対比110%以上の負債を持つ。さらに、その成長率はスペインやアイルランドより低い。イタリアという国に注目が集まるのはおそらく成長懸念が一番問題視されているからだ。

今後は、欧州の株価や銀行の株価・CDS・資金調達コストなどが引き続き注目されるだろう。

ギリシアがデフォルトしても問題の有る金融機関に資本注入を行えばよいというのは正論であると僕は思う。しかし、問題はリーマンショック以来の度重なる金融機関救済がモラルハザードを導かないかという懸念以上に、イタリアなどがデフォルトに陥った場合には最早、誰も救済することができないのではないか?という懸念である。

財政悪化と長期にわたる先進国の低成長懸念がその背景にはあるからだ。

ユーロというとんでもない魔物が市場を通して国家を食いつぶそうとしているのかもしれない。国家が潰れることはないとタカをくくっていた金融機関がいよいよ根こそぎ断末魔の叫びを上げるときは近いのかも知れない。今は軟着陸を祈るばかりである。

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