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ロンドンの暴動の原因は?

ロンドンでの暴動が続いている。

ロンドンの友人に聞いたところ、僕が以前住んでた家の近くでも襲われたお店があるようである。ソニーの倉庫も襲われたという。

当然、この政治的大問題に関して右からも左からも自分達に都合のいい様々な解釈が行われている。

左からは・・・
「保守党・自民党の連立政権の緊縮財政が低所得者層を苦しめているからこういった問題が起こった」
「高い失業率・不平等・相対的な格差が原因だ!」
と。

右からは・・・
「地域社会の崩壊にその原因がある」
「社会でも家庭でもきっちりとした厳しい規律に基づいた教育が行われなくなったことが原因である」
と。

もちろん、おそらくどちらも正しいだろうしその他にも原因はあるだろう。

移民などの問題や格差の問題が背景にまったくないとは言えない。しかし。僕の友人が言うには「基本的には若者たちが面白半分か憂さ晴らしに暴れまわっているだけだ」と言っていた。

昨年も大学の授業料値上げに若者達が反発して保守党の本部におしかけ窓ガラスを叩き割り、中へ乱入したという事件が起こった。しかもその後、チャールズ皇太子の乗る車を威嚇したという事件もあった。

普段は紳士的で比較的おとなしいイギリス人だが、酒を飲んでヨーロッパ各地で酔っ払って問題を起こしているのは有名な話である。90年代以降は好景気にのって治安もよくなったとされるが、70、80年代などは本当に元気がなくロンドンも治安が悪い汚い街を言われていたはずだし、そもそもフーリガンという大きな問題があった国でもある。

個人的にはそもそもそういう民族性だから仕方ないんじゃない?と思わなかったりもしなくはない。

大げさに何かこの暴動が重要なメッセージを発していると考えるのはどうだろうとも個人的には思っているし、数人のイギリス人の友人と話が感想である。

ちなみに、僕がいつも紹介するイギリスのadam smith instituteというブログでは以下のように原因を分析している。

中央集権的で非人格的な福祉国家が今回の暴動の原因である。失業者や生活保護受給者は顔の見えない国家から当然のごとく失業保険などの各種のベネフィットを受け取る。そして、一人で働かなくても生きていけるから、家族・地域社会の絆は崩壊する。さらに人々の勤労意欲も削ぎ、失業率を増加させ格差も拡大させる。このことが根本的な暴動の原因である。失業や格差・人々の規範の緩みなどは「過剰な福祉制度」の結果起こっている兆候であって暴動の真の原因ではない。

若干、自分の言葉で噛み砕いたが、まさにそのとおりだと思う。

地方自治体・地域社会による顔の見える自発的なボランティアや福祉制度がこういった問題を解消するだろう。日本でも「無縁社会」などが問題になった。それは「顔の見えない非人格的な中央集権の福祉制度」がもたらしたことは言うまでもない。国家による福祉制度は地域社会を崩壊させる。地域社会による自発的な助け合いをクラウディングアウトする。そして人々はますます居場所を失っていくのではないだろうか。

参考文献
What really caused the London lootings?
The London Lootings need real solutions

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