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参議院本会議で女性活躍推進法案の代表質問に立ちました!

7月31日の参議院本会議で「女性活躍推進法案」の趣致説明質疑が行われ、会派を代表して質問に立ちました。
私の代表質問は以下になります。



○川田龍平君 維新の党の川田龍平です。
 私は、難病患者の一人として、女性も含む全ての人が輝ける社会が形成されることを願い、以下、会派を代表し、質問いたします。

 安倍総理は、四月の米国議会でこう宣言しました。私たちの時代にこそ、女性の人権が侵されない世の中を実現しなくてはいけません。
 それでは、総理のこの言葉に沿って、この国が全ての女性の人権が尊重される社会を目指していくという前提でお聞きします。

 我が国にとって、二十一世紀の最重要課題として位置付けられた男女参画社会基本法が公布されてから十六年。この間、政府は、女性の社会的活躍を後押しするための数々の施策を打ってきました。しかしながら、今もこの国で女性の社会的活躍が実現できているとは言えません。
 今、日本で、女性が社会の中で活躍することを阻んでいる最大の理由とは何でしょうか。有村大臣の見解をお聞かせください。

 次に、本法律案の実効性についてお伺いいたします。
 本法律案では、従業員三百人以下の中小企業には女性の職場での活躍を後押しするための行動計画作りの策定を、それ以上の規模の大企業には、計画に加えて数値目標の公表が義務付けられています。しかし、どちらも努力義務であり、目標が達成されなくても何のペナルティーもありません。数値目標を達成した企業に一律三十万円、数値以外の目標を達成した中小企業にも三十万円の助成金を検討中とのことですが、今の厳しい状況の中、三十万円で企業が喜んで女性の活躍に取り組むインセンティブになるでしょうか。
 数値目標を作らせて、その後の環境づくりは企業任せ、このやり方で女性の職場での活躍がどう実現するとお考えなのでしょうか。本法律案の実効性について、有村大臣の見解をお聞かせください。

 仮に、企業が数値目標を達成するために管理職を望まない女性を無理やり登用する可能性も否定できません。
 しかし、考えてみてください。一体なぜこの国で多くの女性が自分自身のキャリアを守るために結婚や子供を諦めているのでしょうか。仕事と家庭の両立を目指そうとしても、子育てと介護という二つの負担が働く女性の肩に重くのしかかっているからではないでしょうか。

 我が国のように少子化、高齢化、核家族化が進む社会では、子育てと親の介護の負担を女性だけに背負わせるやり方は明らかに持続不可能です。
 子育てにしても、様々な事情から昔のように親のサポートを受けることができない女性、シングルマザー、経済的に困窮する女性の数も急増しています。女性たちが周囲のサポートを得られないことから起きた悲惨な事件の数々を見ても、今後は社会全体で子育てと介護の負担を分かち合う形にシフトしていかなければなりません。

 この現状に対し、政府は何をしてきたでしょう。
 安倍政権は、子育て給付金を一万円から三千円に減額し、介護報酬を九年ぶりに削減。中小の介護施設の倒産件数は跳ね上がりました。保育所の数はいまだに不足し、病児保育の整備も全く追い付いていません。今年四月には介護保険制度を変えて、要介護度二以下の人は特別養護老人ホームに入れなくなりました。介護保険制度だけでは限界があるので、介護のために仕事を辞める女性が増えることが懸念されています。
 子育てと介護の負担がますます重くなるような政策を実行しておきながら女性には職場で活躍してほしいという、この矛盾について有村大臣の見解をお聞かせください。

 この法案の第二条には、家族を構成する男女が、相互の協力の下に、育児、介護等について家族の一員としての役割を円滑に果たしつつ職業生活における活動を行うという基本原則が書かれています。
 我が国の男性たちは、世界でもまれに見る長時間労働を強いられています。この法案第二条に記載されているように、男性の長時間労働が女性の仕事と家庭生活の両立を難しくさせていることは間違いありません。

 この問題を解決するために、例えばノルウェーでは、育児休暇のうち十週間は父親しか取れず、取れなければ罰金とし、夫婦が家事や育児を分担することで女性だけに負担が掛からないよう国として支援しています。韓国では、育児休業中の所得補償率を大幅に引き上げるなど、経済的インセンティブを与えることで夫婦のワーク・アンド・ライフ・バランスの実現と女性の社会的活躍における負担軽減に取り組んでいます。
 この法案の第二条に沿って、我が国でも諸外国と同じように、男性の長時間労働がもたらす負の影響を解決する積極的対策を入れるべきと考えますが、塩崎厚労大臣、いかがでしょうか。

 さて、女性が職場で活躍をするためには、女性ならではの健康問題に配慮も欠かせません。例えば、全ての女性が直面する更年期障害について、症状の重さには個人差がありますが、本人も周りも更年期障害だと気付かないことで仕事に支障が出るケースが少なくありません。女性の職場での活躍を後押しするならば、定期的な健康診断とは別に、女性特有のこうした健康問題に配慮した体制整備も必要だと考えますが、塩崎大臣、いかがでしょうか。

 もう一つ、女性が本当に安心して活躍できる社会をつくるために欠かせない取組が性暴力の問題です。
 NPO、BONDプロジェクトが行った調査では、街頭インタビューに応じた十代、二十代の女性のうち、六七%が性暴力を経験し、半数が自殺を考えたことがあると答えています。この問題の根本にあるのは、女性たちへの性暴力に対する無理解、無自覚、無関心であり、婦人相談所や児童相談所、学校の保健室といった今の仕組みが問題解決のために機能していないことが分かります。

 また、女性障害者は、身体的、経済的立場の弱みに付け込まれ、性的被害に遭うケースが少なくありません。DPI女性障害者ネットワークが二〇一一年に実施した調査では、回答者の三割が性的被害を訴えていました。
 今回の女性活躍法案と併せて、女性に対するあらゆる性暴力の禁止と被害救済を目的とした法制度が必要だと考えますが、上川法務大臣、有村大臣及び塩崎大臣、それぞれ見解をお聞かせください。

 全ての女性が社会の中で活躍できる社会を目指す際に、障害のある女性についてはどうでしょうか。
 実は、障害者雇用促進法の雇用状況報告書には性別記入の欄がなく、性別による集計や分析がされていません。政府は、女性の活躍推進をうたいながら、なぜ女性障害者の就労状況については実態を把握していないのでしょうか。
 今回の女性の活躍法案における障害を持つ女性の位置付けと、この女性の活躍法案と障害者雇用促進法をどのようにリンクさせていくつもりなのか、塩崎大臣の見解をお聞かせください。

 次に、女性が活躍できる社会をつくる上で最も大切な要素である教育の重要性について、政府の見解を伺います。
 私は先ほど、女性が社会で活躍するための重要課題として、女性に対する差別と偏見の解消、子育てと介護の負担軽減のための国からのサポート、男女のワーク・ライフ・バランスの実現、そして、女性特有の健康問題及び障害を持つ女性への配慮が重要であることなどを申し上げました。しかしながら、これらの問題を解決し、社会を変えていくためには、政府のルールだけでは不十分です。法律は変えられても、長い間社会の中に存在してきた価値観や人の意識が変わるまでにはやはり時間が掛かるからです。
 女性や障害者を始め、性的マイノリティーなど、様々な立場の人々を尊重することの重要性を基礎教育の段階でしっかり教え、多様性を尊ぶことを学ぶ学校教育が必要と考えますが、有村大臣、いかがでしょうか。

 私は、生まれつきの難病患者、そして薬害エイズ被害者の一人として、命が守られる社会の実現を目指してずっと取り組んでまいりました。政府が掲げる女性が活躍できる社会とは、総理が米国議会で高らかに宣言した、人権が尊重される社会にほかなりません。言い換えれば、本当の意味で女性が安心して活躍できる社会とは、女性だけではなく男性にも、大人だけでなく子供や高齢者にも、私のような難病患者にとっても人生の選択肢がある生きやすい社会なのです。労働力不足解消のためにただ頭数を増やすという目先の目標ではなく、性別や立場に関係なく全国民の人権が尊重される社会を目指すこと、そうした政策の実現を心から願い、私の質問を終わります。
 御清聴ありがとうございました。



○国務大臣(有村治子君) 川田龍平議員にお答えいたします。
 母親が社会活動に積極的に参画し活躍していることについてお尋ねがありました。
 一般論としても、お母さんたちが子供を思う気持ちには大変強いものがあり、子供や家族のために社会活動に積極的に参加したいという思いを強く持って行動しておられるものと認識しております。

 女性が職業生活において活躍できていない理由、背景についてお尋ねがありました。
 働きたいという希望を持っていても就職できていない女性が約三百万人いらっしゃるなど、働く場面において女性の力が十分発揮されているとは言えません。この理由、背景には、男女共に長時間労働であること、子育て環境が十分でないなど、仕事と家庭生活との両立が困難な場合があること、また、ロールモデルとなる女性の管理職が少なくキャリアプランを具体的にイメージしにくいこと、固定化した性別役割分担意識がまだ残っていることなどがあると認識をいたしております。

 女性の職業生活における活躍の推進の目的に関するお尋ねがありました。
 本法案は、働けていないけれども働きたい女性、責任ある立場で働きたいという希望は持ちつつも家庭生活との両立が困難であるがゆえに昇進を諦めている女性、正社員として働くことにチャレンジしたい女性など、働く場面で活躍したいという希望を持った女性が、その希望に応じて個性と能力を十分に発揮できる社会を実現することを目的としています。
 こうした女性の活躍できる社会の実現を通じて、我が国最大の潜在力である女性の力が十分に発揮されることにより、女性だけでなく男性にとっても暮らしやすい社会、さらには、豊かで活力ある持続可能な社会の実現につながるものと考えています。全ての方にとって住みやすい社会の実現に資すると確信をしております。

 育児と介護の負担が女性の職業生活における活躍に与える影響についてお尋ねがありました。
 これまで、我が国においては、家事や育児、家族の介護等の家庭的責任の多くを実質的に女性が担っていることによって、女性が職業生活において活躍することが困難になる場合が多かったと考えます。
 そのため、六月に決定した女性活躍加速のための重点方針二〇一五に基づき、子ども・子育て支援新制度による子育て支援の一層の充実、介護離職の防止に向けた法的措置をも含めた対応の検討、男性の家庭生活への主体的参画を促し、男女が共に育児、介護等に携わるための環境整備などを進め、職業生活における女性の活躍を推進していきます。

 女性の健康やライフサイクルを通じた包括的な支援についてお尋ねをいただきました。
 女性の活躍にとって、心身の健康は不可欠であり、妊娠・出産期、更年期など、御指摘のとおり、ライフサイクルによって異なる健康問題に対し、それぞれに対応した対策を行っていくことが重要です。
 これまで、男女共同参画基本計画等に基づき、女性健康支援センターにおいて年代等に応じて女性の心身の健康に関する相談に対応するなど、女性の健康をめぐる様々な問題について対策を実施しています。

 現在、第四次男女共同参画基本計画の検討を進めており、生涯を通じた女性の健康支援についても、医療分野で活躍する女性医師等が自らのライフイベントを経験しながら女性患者に寄り添った医療ができるよう、その支援を行うことを検討しております。
 同時に、働きたい女性が、結婚や出産、育児などのライフイベントにかかわらず働き続けることができるよう、長時間労働の削減を始めとした働き方改革や、子ども・子育て支援新制度による子育て支援の一層の充実、介護離職の防止に向けた法的措置も含めた検討を進めてまいります。

 性暴力の禁止と被害救済を目的とした法制度の必要性についてお尋ねをいただきました。
 性犯罪を含む女性に対する暴力は、人権を著しく侵害するものであり、断じて許されることではありません。六月に決定した女性活躍加速のための重点方針二〇一五に基づき、性犯罪被害者のためのワンストップ支援センターの設置を促進し、関係機関と民間団体の連携を深め、被害者支援に携わる人材の育成を加速させるなど、政府を挙げて性犯罪被害者の支援に一層取り組んでまいります。

 女性の職業生活における活躍推進にとっての教育の必要性についてお尋ねをいただきました。
 男女が共に自立して個性と能力を発揮し、主体的な多様な選択を行うことができるよう、男女平等を推進する教育、学習の充実を図ることは極めて重要であると認識を一にしております。政府においては、これまで、男女共同参画基本計画等に基づき、学校教育において、人権の尊重や男女平等の重要性について指導の充実を図っています。現在、第四次男女共同参画基本計画の検討を進めているところであり、男女共同参画を推進する教育、学習の充実をしっかりと図ってまいります。

 本法案における性的マイノリティーの方々への配慮に関するお尋ねがありました。
 本法案は、法的マイノリティーの方々も含む働く意思を持つ全ての女性を対象としております。本法案に基づき、採用、教育訓練、昇進などの機会の積極的な提供や、職業生活に関し本人及びその家族からの相談に応じた情報提供などにも取り組んでまいります。


○国務大臣(塩崎恭久君) 川田龍平議員にお答えを申し上げます。
 事前に通告をいただいていた質問事項でお聞きをいただいていないのもございましたので、適宜お答えをいたしますので、万が一抜けたときには、また御指摘をいただければというふうに思います。

 まず、本法律案の実効性についてのお尋ねがございました。
 本法律案では、中小企業に対しては、事務負担等を勘案し、行動計画策定について努力義務としております。また、大企業に対しては、目標達成について努力義務となっていますが、策定した行動計画は目標を含め公表が義務付けられているため、おのずと目標達成に向けた努力が期待をされます。
 また、企業のインセンティブとしては、目標達成企業に対する助成制度のほか、認定制度や公共調達における受注機会の増大、都道府県労働局による女性活躍推進企業の学生に対するアピールなど様々なものがあり得ると考えており、これらを企業に十分に活用いただけるよう積極的に周知を行い、女性の活躍促進を図ってまいります。

 男性の働き方の見直しについてのお尋ねがございました。
 女性の活躍を進めるためには、男女を通じた長時間労働の是正など働き方の見直しを進め、職場と家庭の両方において男女が共に貢献する社会を構築していくことが欠かせません。
 企業が行動計画策定に際して踏まえるべき行動計画策定指針には、長時間労働の是正など働き方の改革や、性別役割分担意識の見直しなど職場風土改革について先進企業の効果的取組を盛り込んでまいります。
 本法案の施行に際しては、効果的取組について全国の企業にしっかりと周知するとともに、長時間労働削減なども含め、女性の活躍推進に取り組む企業に対する助成などの支援もしながら積極的な取組を促してまいります。

 職場での女性の健康相談体制についてのお尋ねがございました。
 女性の活躍を推進するためには、女性が健康に働ける体制を整備することが重要でございます。このため、女性の健康に関する相談支援を行うための女性健康支援センターを設置をし、思春期から更年期に至る女性を対象とし、身体的、精神的な悩みに対する相談指導等を行ってまいります。また、常時五十人以上の労働者を使用する事業場においては、事業者は、産業医を選任し、労働者からの健康相談に応じる等の労働者の健康管理等を行わなければならないこととしております。
 引き続き、こうした措置を適切に講じることにより、全ての女性が能力を発揮できる体制を整えてまいります。

 性暴力の禁止と被害救済を目的とした法制度の必要性についてのお尋ねがございました。
 厚生労働省においては、性暴力などの暴力被害を受け、保護、援助等を必要とする女性に対し、婦人相談所等において生活支援、心理的ケア等を行っており、研修等を通じて相談員の対応能力の向上を図っております。また、性暴力などの暴力被害者の二次的被害の防止を図るため、婦人相談所と関係機関との相談内容の共有等に向けた調査研究を進めていきます。
 厚生労働省としては、まずはこれらの取組を着実に進めることが重要であると考えており、今後とも、性暴力などの暴力被害に遭われた女性の支援に努めてまいります。

 女性障害者の職業生活における活躍推進と雇用政策についてのお尋ねがございました。
 男女を含め障害者の方々の雇用を推進していくことは重要でございます。御指摘の障害者雇用状況報告においては男女別の報告を求めておりませんが、障害者雇用実態調査において男女別の障害者雇用の実態把握に努めているところでございます。
 今後とも、女性障害者を取り巻く雇用の実態把握に努めてまいります。
 以上でございます。


○国務大臣(上川陽子君) 川田龍平議員にお答え申し上げます。
 性暴力の禁止と被害者救済についてお尋ねがありました。
 強姦や強制わいせつなどの性犯罪は、被害者にとって、身体のみならず、多くの場合、精神的にも長期にわたる傷痕を残す重大な犯罪であると認識しております。
 法務省においては、昨年十月に、刑事法研究者、法曹三者、被害者支援団体関係者等の有識者から成る性犯罪の罰則に関する検討会を発足させ、これまでに十一回の会議を開催して、性犯罪の構成要件の在り方や、非親告罪化の是非などの論点について検討を行っているところです。
 性犯罪被害者の保護、支援については、関係省庁等と連携しつつ、性犯罪被害者の方々の心情に寄り添って取り組んでまいりたいと考えております。

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