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アメリカでも3Kの仕事は嫌われる 需要か供給か そして労働市場のミスマッチ

アメリカの失業率はとんでもない。だから、金融緩和と財政政策で需要を高めなければならない。(ているのだ)

という人は多い。

しかし、ここものとの経済指標は景気回復の雰囲気が漂ってきており失業率も8.9%程度まで下がってきたものの本格的な労働市場の回復にはまだまだ時間がかかるという見方が多い。

だから、もっと労働需要を高める政策をやらないといけないという人がいる。

本当にそうだろうか?

Despite Economy, Americans Don't Want Farm Work

There is, evidently, plenty of agricultural work available in the state of California these days

アメリカでも農業などのきつい仕事は募集があっても応募は少ないようだ。(Macro Maniaというブログより)


さらに、このグラフを見てほしい。(Job Openings Rise to Two-Year High in Octoberより)

グラフ

募集されている仕事の数(青線)はどんどん増えているのに・・・・。失業率の伸びは非常に遅いというのがよくわかるだろう。(直近の2月の雇用統計では失業率は8.9%まで下がってきているものの。。。)

労働市場で需要不足が起こっている?本当はそうじゃない(少なくともそれが一番の要因ではない)ということがわかるはずだ。

要は職は空いているがその職に就ける人・なりたい人が少なく、多くの失業者が就きたいと思う仕事が少ないという労働市場のミスマッチがアメリカの雇用回復が遅れている原因といえる。

その原因は?

いくつか思うところをあげてみる。

①住宅価格の値下がりによって、住宅を売って新しい職がある場所への移動が難しくなっている。

そもそもの原因はファニーメイやフレディマックを介した住宅ローンに対する暗黙の政府保証。また、政府が低所得者が多いマイノリティへの貸し出しを銀行に強制したこと。が住宅バブル発生とその崩壊の原因といえる。

②オバマがやたらめったら失業保険の受給期間を延ばすものだから働くインセンティブが失われている。

③金融産業の膨張とその後の雇用のミスマッチ

①ともかかわるが、膨張した金融産業(など)では過剰な労働需要があったと思われる。本来はそこで働くほどのスキル/能力がない人たちが金融産業(など)で働いていた。バブル崩壊後、彼らは旧来の産業では当然、職がない。その結果、新しい職を探さねばならないのだが、新しい職におけるスキルのなさや以前の好待遇が忘れられずに容易には新たな職場で働こうとはしない/働けない面があると考えられる。

④「間違えた」学歴主義

これは日本と同じだろう。オレは大卒だから〜と言って3Kの仕事をやらないような人々の存在。その背景は高等教育への過剰な補助や学歴さえあればなんとなるという風潮(たいていは政治家やマスコミが作り出していると思われる)がありそうだ。

⑤豊かさへの勘違い

90年代半ば以降、成長を享受してきた。新しい職の条件の悪さを多くの人が受け入れられない可能性は高いだろう。


が上げられるのではないだろうか。そして、①−④は政府の政策の間違いが絡んでいる。

労働市場のミスマッチも政府の誤った市場への介入によって引き起こされていることがわかる。

そして、これは日本の労働市場の現状に置き換えてもそのまま当てはまる部分も多いように思える。(手短に置き換えてみる)

②過剰な生活保護などの政策
③ゾンビ産業を公共事業や補助金・関税や規制などによって残し続けていること。
④そのまま。
⑤十分豊かすぎるのに貧しくなったとの幻想(他の先進国と比べれば一目瞭然。まだまだ日本は豊か)

といった感じか。①に関しても終身雇用や農地の転用の禁止などの社会の制度や政府の政策が労働者の移動の自由を阻んでいる可能性は高いといえそう。

日本の労働市場の問題も政府による過剰な市場への介入によって引き起こされている面もかなりあるということが容易にわかる。

さらに、これは労働市場以外にもあてはまる。需給ギャップがあるから、金融緩和だ!財政政策だ!という人は多い。しかし、需給ギャップの一方の原因は需要と供給がマッチしていないことである。それはあらゆる市場に当てはまる。需給ギャップを解消するためには無駄な(需要に対応していない)供給力がスクラップされ、成長産業への資源配分が適切に行われるような規制緩和などが必要なのである。


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