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ハイヒールのテスラを目指すシーシス・クチュール

シーシス・クチュール(Thesis Couture)は元スペースX、オキュラスVRのドリー・シングによって創業されたパフォーマンス・ハイヒールのベンチャーです。

同社のデザインするハイヒールの外見は従来のハイヒールと殆ど変わりません。

しかしハイヒールの骨格となる部分(クルマに喩えればシャーシ)に使用する素材や、その微妙なデザインを最適化することにより、これまでのハイヒールよりずっと履き心地の良いハイヒールを目指しています。

つまりセクシーであるために足の痛みを我慢するという、女性がこれまでずっと甘受してきたトレードオフを、打ち破ることを目指しているのです。

ハイヒールは過去100年間、デザイン的に全く進歩がありませんでした。ハイヒールの骨格部分は体重を支えるため鋼鉄製でした。これは見た目を良くするためにはその解決法しか無いと思われてきたためであり、履き心地は当初から無視されてきたのです。

シーシス・クチュールはR&Dにフォーカスした企業で、試行錯誤の結果、防弾級重合体(ポリマー)を骨格に使用すると決めました。

これによりハイヒールにかかる負荷を、まんべんなく分散するだけでなく、歩く際、地面から受ける衝撃を和らげることが出来るようになります。

同社のマーケティング戦略ですが、最初の2年間はウェブのみで集客します。トレンドセッターになるインフルエンサーに、パフォーマンス・ハイヒールを配ることで口コミによるブランド認知を目指しています。

今年は1500足をウェブ経由の申込で販売します。それらのハイヒールはすべて通し番号入りです。

このような限定販売をする理由は、製造プロセスを調整するためです。単価は925ドルです。

次に2016年春コレクションでは1万足を予約販売する予定です。型式は3種類であり、具体的にはデイ・スタイル(350ドル)、イブニング・スタイル(600ドル)、レッドカーペット・スタイル(900ドル)になります。

3年目には外部企業とパートナーシップ契約を締結し、10万足前後の量産を目指します。

このマーケティング戦略はテスラ・モーターズがモデルSでやったのと同じです。

ハイヒールは世界で年商400億ドルの市場規模です。そのうち120億ドルは単価が300ドル以上する、高級ハイヒールです。

シーシス・クチュールのターゲットは、この高級ハイヒール市場です。

なおシーシス・クチュールの投資家はセールスフォース・ドットコムのマーク・ベニオフだそうです。

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