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食料価格・コモデティー価格の上昇は中央銀行に経済の統制が不可能なことを示している

食料価格・コモデティ価格が世界的に上昇している。

もちろん、中東の民主化運動による原油買いやラニーニャ現象による不作という一時的な要因があることも事実だろう。

そして短期的な変動が大きいこれらの価格の上昇を捉えてインフレが来るぞーー。とむやみやたらに叫ぶのはどこか行き過ぎではあると思う。これらの価格が高止まりし二次的な影響があるかどうかを見極める必要がある。

一方でコアのCPI(消費者物価)が落ち着いているから大丈夫とのんきなことを言うのも問題だ。上述の資源価格の高騰の二次的影響があるかないかは冷静に見極められなければならない。

当然、中銀が目標とすべきは食料価格や資源価格込みのCPIである。コアCPIを重視するのは一時的変動が大きい商品価格や食料価格の動きに惑わされないようにすべきだからというだけだ。

いずれにしても、新興国のキャッチアップ型の発展が限られた資源の需要を高めている面は否めない。この動きはおそらく長期的なものになる可能性は高い。(もちろん、今後中国などの新興国がコケる可能性も否定できないし、資源価格の高止まりは資源の供給量を高めるだろうから無限に資源価格が上がり続けることもないだろうが)

それでも世界経済の一体化はますます進んでいる。最近のマーケットの動きはそのことを多いに感じさせる。そして、マネーはより有利な投資先を探して国境を越えて自由に行き来する。

このことは何を意味しているのだろうか?

それはもはや一国の中央銀行がいかに根っこのマネタリーベース

を操作しようとも市場で決まる(より長期の)金利やマネーサプライ
に影響を与えることは非常に難しいということだ。

グリーンスパン元FRB議長が言ったように「長期金利の謎」。すなわち、中央銀行が翌日物金利を操作しても、市場で決定される長期金利に影響を与えることはもはや容易ではないという傾向はますます強まるだろう。

また、新興国の発展で各国の経済シェアがより均等化されれば先進国の中央銀行が与えられる影響も限られてくる。

日銀がマネーをじゃぶじゃぶにすれば長期金利を下げることができるという人がいる。しかし、それは上記の当たり前の理屈から考えればおかしい。もし、日本の長期金利が日本の経済の実態に比べて高すぎるならば、ほうっておいてもマネーが流入し長期金利は押し下げられるからである。

リフレを主張している人はもっと世界経済の流れに目を向ける必要があるし、市場というものを理解する必要があるだろう。そして、世の中はもっとダイナミックに動いているし動き始めているということを。

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