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需給ギャップとか言ってんじゃねえ

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需給ギャップがものすごいんです!
だから、財政出動を!だから、もっと金融緩和を!っていう主張が多い。

でも、需給ギャップなんてものはそもそも正確に測定することはとんでもなく難しい(らしい)。そりゃそうだ。実際に今のものの供給力がどれくらいあるかなんて正確に把握するなんてのはふつうに考えたら不可能だろう。

もちろん、供給力といったって単純な量だけの問題じゃない。質も大切なわけだ。質が伴わない(需要に対応できてない)供給力であれば、そんなものはムダだからスクラップされなければならないわけだし。

今日は需給ギャップの測定が難しいという例をいくつか。

まずは、このグラフを見てほしい。イギリスの消費者物価指数と小売物価指数だ。
(青がCPI,ピンクが小売物価指数=RPI)

グラフ1

見てのとおり、経済の回復はイマイチにもかかわらず大きく高止まりしている。イングランド中銀は繰り返し、「需給ギャップの大きさ」(資源の活用度の低さ)から、物価は下落すると述べ続けているが、予想されたほどは低下していない。

一部では設備稼働率の測定は困難(=需給ギャップの測定は困難)であり、BOEの見積もっている設備稼働率に間違いがあるのでは?という議論が起こっているのだ。

※(当然、設備や労働力の活用度合いが高ければ高いほどインフレ率の上昇要因になる。(休職中の人が減れば賃金が上昇し新しい人を雇うコストが上昇、遊休設備が足りなくなれば新しく設備投資をしないといけないから、いろんな資源が使われて物の値段が上昇という当たり前の理屈))

設備稼働率のほかに失業率も需給ギャップを測定する上で重要な指標だ。

一般にはそれぞれの国によって、インフレもデフレも起こさないとされる「自然失業率 」という概念がある。これを失業率が上回っているときは労働力の活用度合いに余裕があるから物価は上昇しにくく、実際の失業率が下回っているときには労働力がかなりいっぱいいっぱいまで利用されているから物価が上昇しやすくなるというもの。

アメリカではオバマが失業保険の受給期間をどんどん長期化させている。そのせいで、労働市場への人々の復帰が遅れているという懸念が強い。たとえば、アメリカの自然失業率は6.25%であったが、現在は失業保険のむやみやたらの長期化によって7.7%まで上昇したという試算もある(一方でそんなに上昇していないというのもあるみたい)

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