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坂の上の雲はもう終わりでいいんじゃない?

「坂の上の雲」

いわずと知れた司馬遼太郎の名作。僕も好きだ。

NHKで去年放送されたんだったけか?見れなかったのが残念だった。早く日本に帰りたい。

多くの人から感動したと聞いた。いいことだと思う。

日本の明治以降の歴史は侵略の歴史だーー!なんて20年くらい前は散々叫んでたのにね。

逆に上ってく感があったあの時代に多くの人がシンパシーを抱き始めたとしたなら、それだけ多くの人が今の日本の現状に閉塞感を感じているのかなあと心配になったりもするけど。

今後、世界の情勢がどうなるかはわからないけれども、おそらく先進国においてはそんな上ってく感を感じられる状況はもうこないような気がする。かりに経済がすごく好調な時代がまた来たとしても、格差は否応なしに広がるだろう。勝ち組と負け組はますますはっきりしてくるかもしれないから、ギスギス感は残るだろう。

あるいは、左派にとっては人種・性・出自などの多くの非経済的な差別がかなり改善された今、経済的格差は唯一の牙城だろうからそういったものを煽る人は多いだろう。(この辺はいつもこのブログに書いているとおりなので理由は書かない)

だから、僕は「坂の上の雲」にあこがれるのはもう終わりにしたほうがいいと思う。実際、あの時代にしたって末端の庶民がそんなに上っていく感を感じていたかは微妙だろうし。来る可能性の少ないものにかけても意味がない。

僕はそれよりもこれからの日本人はお気楽な(?)江戸時代の町人の生き方をもっと見習うべきなんじゃないかと思っている。

司馬遼太郎によれば江戸時代は日本が停滞していた時代らしいけど、それでもいろいろ発展した面はあっただろう。特に文化面。

それに身分が固定されてたっていうけど、たとえば柳沢吉保にしても田沼意次にしてももともとの出身はそんな高い身分じゃなかったはずだ。優秀だったら武士の養子になれたというし、もしくはお金で武士の地位を買うこともできたんでしょ?言われているほどは競争のない閉塞感が漂った世界であったようにも思えない。

経済的にも初めて米の先物取引が行われたり、物流だって発展したと聞くしそんなにだめだったわけじゃないだろう。もちろん、世界一の鉄砲の生産量を誇ったとか言う戦国時代の発展には遠く及ばなかったかもしれないけど。

江戸は世界で一番人口の多い都市で、水道設備とかもすごく整ってた。人々は子供を寺子屋に通わせて教育熱心だったとも言う。識字率もかなり高かったとか。なんか今に似てない?これ。ま、今も昔も変わってないともいえるか。

文化的には退廃の匂いを感じさせながらも数々の現代につながる、そして世界に誇れるものが生まれたのもあの時代だったはずだ。

なんと言っても浮世絵。印象派の画家に軒並み多大な影響を与えたんだから半端じゃなかったはずだ。

歌舞伎とか俳句とか。現代に残る多くの文化が生み出されたりメジャーになったのはこの時代だったんじゃないだろうか?

現代において先進国が低成長になっていくのは仕方ないかもしれない。これはなかなかどうしようもない。でも、人生を豊かに楽しく生きていく方法はいくらでもあるはずだ。江戸時代の人々がそんなにみんな金を持ってたわけでもないだろうし。我々が文化的・精神的にもっともっと豊かになるのはそんな難しくないはずだ。心の持ちよう一つと破綻しそうな社会福祉制度を自己責任のきっちりしたものに変えるだけだと思うんだけど。

女性が結構力強かったらしいし、男性は意外とおしゃれに余念がなかったらしい。これもなんか現代に似てないだろうか。笑

だから、これからの日本人は江戸時代こそ、見習うべきなんじゃないかなあと僕は思い始めている。

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